● 自分は組織に体重をかけてこなかった。職場の付き合いにも重きを置いてこなかった。
組織というのは,忠誠を尽くす対象ではなくて,自分に合わせて活用するために存在する。と悟って,そうしてきたわけでは残念ながらないけれど。
したがって,いずれ迎えるはずの定年退職も,それに伴う喪失感はほとんどないだろう(と思っている)。
● そうはいっても,長らく属してきたわけだから,知らず知らずのうちに,組織の色に染まっているだろう。組織から去って,そのあとに何もないというのでは,いくら組織に寄りかかっていなかったといっても,ポツンとした淋しさを味わうことになりそうだ。
今までの人間関係から切り離されても,そういうものとは関係なく,やりたいことがあるというのも大事だ。しかも,すでにそれをやっているのでなければならない。
● 退職して時間ができたら始めようではなく,できる範囲ですでにやっていること。ここのところは,特筆大書すべきだ。
時間ができたら始めようと思っているだけで,只今現在はやっていないのであれば,それはそんなに好きなことではない可能性が高いからだ。おそらく,暇ができてもやらないで終わるだろうからだ。
● 好きなことがあって,すでにそれをやっている人は,退職後の生活プランなんて簡単にできる。今やっていることを拡大するか深化させればいいだけだからだ。
社会の役に立ちたいとか,そういう立派なものでなくてもいい。というより,かっこつけの要素がわずかでもあってはダメだ。自分の欲望に忠実でありたい。世間がどう思うかは考慮の外に置かなければならない。
むしろ,年寄りの冷や水と言われるようなことをまったくやらずに朽ちることになっては,年寄りになった甲斐がないというものではないか。
● 以下,自分がやりたいと思っていることを書く。
クラシック音楽を中心にコンサートの類にはできるだけ出かけたい。その感想をブログに綴ることも続けていきたい。
自分の書くものが,ステージに立つ人たちの背中を少しでも押すことができれば本望だが,そういうことがなくてもいい。楽しいと思うからやる。楽しいと思わなくなったらやめる。
● 読みたい本もたくさんある。若いときから年を取ったら読み返そうと思っていた本もあまたある。が,それを読み返す機会はないかもしれない。
なぜなら,新しい本が次々に出るからだ。それを読んでいくだけで手いっぱいになるはずだ。その手いっぱいを味わえるだけ味わっていきたい。
とりわけ,空海や道元の仏教書をゆっくりと読んでいければと思う。
● 自転車もまともなスポーツバイク(ツーリング用の自転車でもいい)に買い換えて,ブルベに挑戦したい。200㎞,300㎞,400㎞,600㎞。SRの称号を手にするのだ。
300㎞までは何とかなりそうな気がしている。が,400㎞の壁を越えられるかどうか。ちゃんと鍛えないといけないんだがな。
● で,SRになったらブルベはスパッとやめて,自転車で日本一周の旅に出る。自分でルートも速度も自由に決められる。ザッとしたルートはすでに考えている。
息子と二人で走るのが,いうならひとつの夢だった。その夢は叶うことはないけれども,時間を贅沢に使って日本の各地を回ってみたい。
テント泊を基本とする。週に一度はビジネスホテルに泊まる。テント泊でもスマホは必要だろう。そのバッテリーを充電する必要がある。そのためのホテル泊だ。
● 仕上げは世界一周だ。仕上げというより,ブルベや日本一周は準備作業だ。自転車での世界一周など今では希少価値はなくなったけれども,老齢になってからの自転車行はひょっとしたら目立つかもしれない。死ぬまでに一度くらいは目立ってみせないと。
ただし,相方から反対されたら,世界一周も日本一周もやめる。その反対を押してまでやるほどのものではないと思っている。
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