2018年4月4日水曜日

2018.04.04 セブンイレブンの凄み

● 出張の途中,午後5時頃にセブンイレブンに酔った。昼飯をまともに食べられなかったので,セブンのざる蕎麦を買って,車の中で食べた。
 夜に宴席があったので,空腹のまま飲んでしまっては,あまりいいことはないなと思ってね。もうちょっと量があると嬉しいんだが,小腹ふさぎにはちょうどいい。

● このとき思った。田舎のコンビニって小さな「道の駅」ではないのか。
 駐車場が広くて車を停めやすい。セブンコーヒーを買って飲んだり,ぼくのように食事をする人もいる。敷地内に灰皿が置いてあるから,喫煙人にとってはオアシスだ。

● コンサートチケットは「ぴあ」で買うことが多い。「ぴあ」で買ってセブンイレブンで受け取ることにすると,「ぴあ」がシステム使用料で200円を取り,セブンイレブンが発券手数料で100円取る。どっちにとっても美味しいだろうなぁ。
 セブンが「ぴあ」を追い出して,自分が総取りすることを画策するような,不穏な動きはないんだろうか。セブンといえども,さすがにここは手をつけにくいか。データは全部保存してあるんだろうけどねぇ。

● セブンイレブン(に代表されるコンビニ)は昔からあった商店を軒並み呑みこんで,街の本屋を駆逐し(街の本屋の収益源は書籍ではなく雑誌だった。それをコンビニに取られたのでは虎の子を失くしたも同然),郵便局に対抗する存在になり(切手販売と公共料金の振込),宅配便も取扱い,ATMを設置して銀行を補完するというか,銀行の上前をはねる存在になり,カフェやファストフード店や弁当屋を脅かし,福祉事業にも手を染め(高齢者世帯への弁当の宅配),自転車のレンタルも始めた。観光事業にも乗りだすのか。
 今や小さな広場・たまり場の機能も備えつつある(ただし,田舎のコンビニに限る)。セブンイレブンとしては不本意の極みかもしれないけれども,ゴミ収集センターとしての機能も果たしている。

● ネットへの対応についても,早くからの試みと実績がある。が,スマホが普及して,コンビニのマルチメディア端末の利用は伸び悩んでいると思われる。チケットや航空券やホテルの予約をごっそりかき集めるのは難しくなった。
 既存業者より安い価格を提示できれば,話は違ってくるが,それもなかなか難しかろう。専門業者との棲み分けを図っていくんだろうね。「ぴあ」との連携もそれに対応した動きなのかもしれない。

● しかし,モノが絡むとコンビニは圧倒的に強い。ネットだけで完結する世界というのは,たとえば銀行振込,ホテルや航空券の予約程度のもので,あとは最終的にモノが絡んでくる。
 コンサートチケットは紙片が必要になる(将来的にはそうじゃなくなる可能性が当然あるけれども,ライブに行くのはまだまだハレの機会だから,記念になるものが欲しいだろう。この紙片は意外になくならないかもしれない)。紙片であっても,とにかくモノが絡めばコンビニの取扱いの対象になる。
 モノに関してコンビニに対抗できるのは,アマゾンくらいのものか。

● 世の中を便利にしたのは間違いない。小売店にこれほどのポテンシャルがあったとは,セブンイレブンが次から次へと実証してくれるまで,ぼくらは気づくことができなかった。
 次は何を見せてくれるのか。

● さらに驚くのは,外国人のアルバイトが日本語でそれらの業務をこなしていることだ。大したものだ。
 日本のおもてなし文化は,日本特有のものではまったくなくて,ノウハウをマニュアル化できれば,外国でも充分に成立するのかもしれない。となれば,問題はマニュアルを洗練させることだけだ。
 逆にいうと,日本のおもてなし文化は普遍性を持っているのかも。そのあたりの証明も,まずはコンビニがやってくれそうだ。

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