2018年4月6日金曜日

2018.04.06 土俵の女人禁制問題

● 右は今日の下野新聞。土俵上で挨拶中に市長が倒れたので,救護のため女性が土俵にあがったところ,女性は土俵から降りろと放送したという。
 放送した若い行司を責めるのは酷だと思う。彼は,自らが属している共同体の規範にしたがったにすぎない。

● むしろ,問題は相撲協会の執行部というか情操部にあるのではないか。巡業部長が「女性が上がっているというのが,自分の頭の中でふくらんじゃったようだ」と他人事のように言っているらしいが,それ,ダメだよ。巡業部長に当事者意識がない。
 「女性が土俵に上がったことを疑問視する声が観客から出た」というけど,それを巡業部長がボーッと見ていたのなら,若い行司は巡業部長がボーッとしていたことの代償を支払わされたということだ。

● おそらく,この観客というのは爺だったに違いない。爺に限らず,その人が何を思おうとそれはその人の勝手だけれども,近くにいた若い行司に何とかしろと詰め寄ったのなら,大きなお世話だったな。
 老害だと批判されるかもな。爺になったら世間のことに口を出してはいけないんだよ。憶えておきなよ。

● 「女人禁制」を解禁するかどうかは正直どうでもいいと思う。相撲は神事だから,娑婆の大勢に関係なく,古からのルールを墨守するというのは,あってもいい。
 けれども,こういう前例のない限界事例が発生したときには,現場のとっさの対応をボーッとしていた上層部が賞罰の対象にしてはいけないものだろう。

● ついでに言うと,妙な言い方になるのだが,ここまでお粗末な上層部がこういうケースを受けて,なお“古からのルールを墨守する”という気概は示せないだろうね。「女人禁制」を廃止することになるだろう。
 もちろん,結果において妥当な決定であろうから,この場合は気概のなさが功を奏したことになるんだけどね。

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