● 竹芝のインターコンチネンタル東京ベイの20階にあるラウンジでハイボールを飲んだ。シーバスリーガルをハイボールにするとは贅沢だ。
と考えてしまうのは,大昔の税制のうちにある程度まで歳を重ねてしまった人の繰り言だろうね。今どき,シーバスリーガルなんて2千円と少しで買えるのだ。サントリーのリザーブと同じ価格だ。
● そういえばと思いだすのは,オールドパーのことだ。珍重する人が多かったんだよね。ぼくは飲めるはずもなかったから,あれはやっぱりいいねという人の話を,やっかみ半分でバカにしながら,フンフンと聞いておったよ。
今,オールドパーを珍重する人は皆無に近いのではないか。結局,ウィスキーではなくてウィスキーの価格を飲んでいたんだろうな。珍重の対象は,内容ではなく価格。そんなもんだろうよ。
● ということは,まぁ,どうでもいい。
ホテルのラウンジで飲む酒は贅沢かと考えてしまってねぇ。
鮭のマリネのようなオードブルもある。肉料理もある。茸の炒めものも旨い。ホテルクオリティーであることは間違いないと思う。
風景もまた間近にレインボーブリッジを眺める夜景だ。田舎者にはそれだけですごいじゃんってなものだ。
基本,セルフだけれども,折々に受けるスタッフのサービスもまたホテルクオリティーだ。
● 空間は贅沢きわまる。サービスも上質だ。
が,いつもの居酒屋で飲むのに比べて,ここで飲むのは贅沢なのか。ここがじつはよくわからない。今,目の前にある料理は,居酒屋で出てくるモツ煮込みより旨いか。シーバスリーガルのハイボールは,いつも飲んでいるトリハイより旨いか。
● ここで飲んでいる自分はくつろげているか。今の環境を享受できているか。このあたりは,かなりわからないよね。いや,わからないんですよ。
緊張しているような気がする。緊張しつつ酒を飲むって,お得意さんを接待してるんじゃないんだから。
● 結局,ホテルのラウンジで飲む酒は贅沢かという問題は,飲み手との相関で決まる。陳腐な結論だな。
ぼくのような小心者は目の前のこの環境を贅沢にできない。つまり,環境に負けてしまっている。環境に負ける快感ってのもあるんだけどね。
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