● 左の写真は今日(8月30日)の読売新聞。ケータイのワンセグはNHKとの契約不要というさいたま地裁の判決。妥当な判断だと思う。
● だいたいが,NHKは契約の当事者の一方にすぎないんだから,NHKの放送法解釈を強制される筋合いはない。法令に明示されていないのなら,裁判所の判断にしたがうのが,ルールを遵守するということだ。
控訴はするんだろうけど,地裁の判断が維持されれば,まさかNHKはルールを遵守するんだろうな。
● 「件数としては多くないものの,ワンセグ携帯を所有する世帯と受信契約を結んだ例はある」というのなら,契約を解除して受信料の全額を返還するところから初めてはどうか。得てはいけない不当利得なのだから。
ぼくもつい最近まで数年間,アパート暮らしをしていたんだけど,NHK(の委託を受けた業者)がワンセグを持っているなら受信料を払えとうるさかったぞ。それにけっこう高圧的。それに負けて受信料を払っている人って,じつは「件数として多くな」くないんじゃないか。
● 昔は,NHKが映らないようにすれば受信料を払わなくていいんだよと聞いたことがあるんだけど,今はそういう小細工をしてもダメで,テレビがあれば問答無用で受信料を徴収するんでしょ。
それは法律が認めているところだと思うんだけど,受信料を税金化するのはどうなんだという意見は以前からあるだろう。そこまで業者の都合を優先させていいのか。
● ぼくもテレビは見なくなった。全くといっていいほど見ていない。ニュースはネットで見るのに慣れたし,エンタテインメントもテレビに頼る度合は減った。
放送法が古くなったというより,そもそも公共放送という概念が成立するのかという状況に突入していると思う。
究極のところ,ぼくはNHK不要論者だ。教育テレビも含めて要らないと思う。
● ぼくの行動半径の中で,イタリアンといえば「宇都宮スパ屋」。何軒かあるようなんだけど,岡本の店に行く。といっても,しばらく行っていないけど。
それともうひとつ,「カプリチョーザ」。駅東のカンセキの向かい側にあった。ここのランチはお得感抜群でサラダからデザートまで,安く食べられた。親子3人でも行ったし,母子でも繁く通っていたようだし,息子とぼくの2人(父子ということになるが)でも一度だけ行ったことがある。
● ところが,その駅東のお店が撤退してしまった。だいぶ前のことだ。
となると,宇都宮にある「カプリチョーザ」はインターパーク・ヴィレッジ(と言われても,何だそれ,という人が多いんだろうな)にある店くらいじゃあるまいか(といっても,ぼくのいう宇都宮は行政区域としての宇都宮市のごく一部に過ぎない)。
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シーザーサラダ |
● そのインターパーク店に入ってみた。この店に入るのは初めてかもしれない。メニューや各メニューの味はどの店も同じ。が,駅東店のランチは,その当時も駅東店だけだった。
インターパーク店でもあのランチはなし。
● でも,インターパーク店,気分のいい店だった。チーフ格のスタッフも含めて,若いスタッフが気配りを見せながら,しっかり仕事をしていたからだ。
いつも不思議に思うことがある。多くはアルバイトなのだと思う。接客の研修なんかしている暇もないだろうし,そんなお金もかけられないだろう。
彼らはいきなり即戦力になることを期待され,実際,即戦力になっているのだろう。
● どうしてそういうことができるのだろう。ま,自分でそのアルバイトをやってみればわかるわけだが。
傍から見るほどには難しくないのか。けっこう,ストレスフルのように思われるんだけど。
● 埼玉県某市の「餃子の王将」で飲んだ。「ナスと豚肉の味噌炒め」を肴にして,レモンサワーとウーロンハイ。
最近の缶酎ハイはアルコール度9%のストロングが人気らしいんだけど,ここのレモンサワーもウーロンハイもわりと薄い。2杯飲んでもほとんど酔わなかった。
● 厨房から大きい声が聞こえてきた。トロいスタッフがいるんだろうか。そのスタッフが怒鳴られているのかなぁ。
「餃子の王将」に限らず,こういう店のスタッフのほとんどは,アルバイトだろう。今どき,アルバイトを選べるようなお店はほとんどない。なかなか人が集まらないのが実情のはず。アルバイトを束ねる店長もアルバイトだったりするのじゃないか。
それでもって,多くのお客さんを捌いて利益を上げていくんだから,しっかりした人材育成のノウハウがあるのかね。
● でも,落ち着かないね,こういう状況はね。
さらに。なにやら怒鳴り始めた客がいた。初老の男だ。こういうことをするのは,だいたいこの年齢層の男だな。忍耐力がなくなった男。哀れむべき初老の男。ひとりで来ていたから,ずっとひとりなのか奥さんに逃げられたのか。
要は,自分よりあとから注文した人の料理が何でオレのより早く出てくるんだ,ということのようだ。ちゃんと商売やれ,と叫んでいた。
● ただ,その注文というのがビールと味噌ラーメンらしかった。ビールはすぐに出たようだ。味噌ラーメンが来ない,と。
店側はビールとラーメンを同時並行で胃袋に収めるというのは想定していなかったのかもしれない。ビールが終わるのを待ってと思って,わざと遅らせたのかもしれない。
● まぁさ,こういうのはほんとに興ざめる。いい年こいて何やってんだ? (たぶん)60年以上も生きてきて,何を学んできたんだ? 馬鹿は生まれつきで,加齢や経験は馬鹿を修正しないんだな。
店側もこういう客を叩き出せれば,気持ちがいいだろうね。あんたみたいなヤツには来てもらわなくてもいいよ,よそに行きな,ってね。
● 京浜東北線の王子駅で初めて降りてみた。行政区は北区。数年前,都電荒川線に乗って,都電から飛鳥山公園を見やったことはあるんだけど,それ以外に関わりを持ったことはない。
というか,行ったことがあるエリア,降りたことのある駅というのは,ごく限られた少数にとどまる。誰にとってもそうだろう。
● 栃木県内の駅に限っても,日光線の文挟駅,下野大沢駅には降りたことがないし,両毛線だと降りたことのある駅の方が少ないかもしれない。栃木駅,岩舟駅,佐野駅,足利駅。
まして,県外の駅だとね。
● 王子は平地が少ない。丘陵地帯というか坂が多いというか。街は谷間に広がっている感があるんだけど,何もしないでいると災害に弱い街になりそうだ。
東京都のことだから,そこは対策に遺漏はないんだろう。
● 駅を一歩出るとそこが街だ。田舎だと駅から市街までけっこう距離があったりする。都会でも駅前が広場になっていたりする。
が,王子はそうじゃない。街の雑踏の中に恐縮そうに駅がちぢこまって佇んでいる。
● こういうところにも「富士そば」は進出している。「富士そば」って,各支店の雰囲気がバラバラのような気がする。メニューはもちろん共通だし,演歌が流れているのも同じだけれど,空気にはバラツキがある。
ひとつには店の広さや構造がバラバラであること。もうひとつは,客質(?)に地域差があるんだろうか。こういう店にやってくるお客さんに地域差があるっていうのも腑に落ちないんだけど。
ぼくも,こういう店に来る客になる。っていうか,ひとりで東京に来ると,こういうところにしか行かない。ので,大盛り天ぷらそばを食べた。460円。
● フラフラ歩いていたら,王子神社に出た。王子という地名もこの神社に由来するらしい。つまり,熊野から勧請したのだな。
長く生きてきて,神様にお願いすることはもうない。おかげさまで今は息災に暮らしているのでね。19年間,共に生きることができた息子を授けてくれて,ありがとう,神様。
● 雨も降っていたので,飛鳥山は次回に回そう。それ以外にもけっこう見所がありそうなところだね,王子って。
次回は必ずあると思うので,時間をかけて歩くのを楽しみに待つことにしよう。
● ここ2ヵ月余,仕事帰りにひとりで飲みに行くのは控えていた。
家では飲んでいたし(家飲みはやめたいんだけど),コンビニで缶酎ハイを買って駅のホームで飲むとか車内で飲むとか,相方と待ち合わせて2人のときに飲むことはあったんだけど。
● 家族構成に大きな変動があったのと,アパートを引き払って自宅に戻ったのと,わりかし大きな環境変化があった。
けれども,ここのところもだんだん,旧に復するものだな。そういうものをも呑みこんで,自堕落というか一番楽なスタイルに落ちついてしまうものだね。完全にルーティンに復帰しつつある。
● 金曜日の夜,氏家駅前の「ワカゾー」に行ってみた。ぼくのここでの一推しはポークステーキだ。が,量がかなりある。女性だと一人前を食べるのは難しいかもしれない。
「ワカゾー」は中華料理店ではないんだけれど,一品の量は多め。ゆえに,複数で行くのが何かとお得だと思う。
● 今回は,今まで注文したことのあるものは避けて,食べたことのないものを食べてやろうと思っていた。
飲むのは一番安い,ワカゾーハイボールのW(380円)。
● 宮崎地鶏ボンジリのスタミナソテーを注文。720円。これは納得だった。ハイボールが進むクン。茄子とピーマンがシャキッとしてて旨かっちゃん。
チーズのかかった角切りトマトも,トマトってこういう使い方もあるのかと思った。もう少しザックリと大きい方がぼくの好みなんだけど,たぶんできあがった料理の熱で温めるのだろうから,あまり大きくはできないのかね。
● 食べるのは家で食べなければならないので,飲むだけでいいんですよ。だから,これでハイボールを2杯も飲んで帰ってればよかった。
のに。もうひとつ,マグロのテールステーキを頼んでしまった。500円。これがじつに大量で,3人分はあると思われた。
● ワカゾー君によれば,サービスしましたってことなんだけど。それは嬉しいんだけど。ホドってものがあるんじゃないか。
懸命に食べたけれど,全部を食べることはできなかった。
ハイボールも3杯飲んで,もういいやとなった。何せ満腹になってるんだから,飲めないわけだよね。
● 帰宅したら,相方が炊き込みご飯を炊いて待っていてくれた。食べざるべからず。
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8月26日の読売新聞 |
● 右の記事を読んで考えた。介護用ロボットが実用化されて普及する将来はかなり明瞭に見えてきたし,金融機関のトレーダーまで人工知能で置き換え可能だという。銀行マンなんて全国で5,000人もいれば充分という時代になるらしいぞ。
人間に変わってかなりの業務を人工知能を備えたロボットがやってくれる。
● では,人間は左うちわで遊んでいられるようになるのか。そんなわけないよな。ロボットや人工知能ではできない仕事に集中することになるんだろう。
なかなか大変な話じゃない? これからの人は大変だよ。
● ロボットや人工知能の導入余地が最も広いのは,おそらく公的セクターだろうな。
財務省の予算査定なんて,実際はさ,人工知能がすべてやってのけてくれるんじゃないか。しかも1時間もあれば査定は全て完了だ。
市役所の窓口に人を貼り付けておく必要もなくなる。
● 一見,人間がやった方がいいと思われるものの中にも,じつは人工知能の方がうまくやるというのはたくさんありそうだ。
たとえば,福祉関係の大半がそうじゃないか。経験知や暗黙知と言われるものも,人工知能に担わせることが可能になりそうだ。“相談”は人間より機械を頼った方が上手く行く。
機械がやれるものは機械にやらせた方がいいな。機械は人を不愉快にしないから,基本。
● だけど,大変だよ,これからの人は。考えてみりゃさ,今までは機械でもできる仕事を人間がやっていたから,多くの人に仕事がいきわたっていたわけだからさ。
これからは人間の仕事って,芸術関係とエンタテイメントだけになったりしないかね。
● オーケストラの演奏だって,いずれロボットでもできるようになるのだろう。しかも,情感豊かに表現してくれるだろう。ここはちょっとミスした方がかえってリアリティーを増すなんてときには,きちんとミスもするだろう。
ただ,その演奏を聴きたいと思う人がいるかどうかは,別の問題。
● で,そういう仕事しか人間には残されないってことになるのかなぁ。その方面の才能がない人はどうすりゃいいんだよ。
● スポニチがネットでSMAP解散のあれこれについて連載記事を載せている。今日は,“キムタク 解散の“元凶扱い”に異論「自分自身は変わっていない」”と題するもの。
木村君,自分は昨年末からずっと意見を変えていない,と言っている。ではなぜ,他の4人が裏切りというのか。元マネージャーが木村君も同調していると4人に説明したからだ,ということにこの記事ではなっている。
● 30年近くも一緒にやってきたのだから,お互いの性格はわかっているはずだろう。こういう状況にはこう反応するということも手に取るようにわかるはずだ。
木村君がいったんは独立に同調したものの後に変節したのか,そうではないのか。そういうことは元マネージャーがどう説明しようが,わかるはずのものだろう。
● SMAPって,中居・木村が引っぱり,あとの3人はそれに付いていく側だったようにも見えた。付いていく側がもういいやと言うのだから,これは解散する以外にない。
主義主張のぶつかり合いというより,単純な仲違いなのだろうか。結局,金属疲労のようなもので,具体的な原因を探っても仕方がないのだろうか。何がどうであっても,解散に至るしかなかったのだろうか。
● ただ,一点だけ,腑に落ちないところがある。今年1月からのSMAPの活動はほぼ止まっていたし,来年は名実ともに消滅する。それによってジャニーズ事務所が被った損害は膨大なものになるだろう。
得られたはずの利益の逸失もさることながら,ジャニーズ事務所のイメージが汚れたことが問題だ。これを金額に換算するとどれくらいになるだろう。
で,腑に落ちないのは,経営体であるジャニーズ事務所のなかで,その責任を取った人がいないと思えることだ。
● ほとんど情報を持たない中での推測だけれども,今回の原因のほぼすべては,先の見込みが立たないにもかかわらず,独立を画策した元マネージャーにある。勝ち目のない戦争を仕掛けてしまって,案の定,負けた。
ただし,元マネージャーも馬鹿ではなかったはずだ。勝ち目がないと知りながら,そこに行かざるを得なかったのだろう。彼女をそこに追い込んだのは,メリー副社長のようだ。しかも,その原因になったのが週刊誌の記事だとすれば,ほとんど洒落にならない愚行だろう。
その彼女がなぜ職を辞さないのかがわからない。
● さらに。社長が解散回避に具体的に動いたのに,結局,回避できなかった。しかし,メンバーは全員事務所に残る。普通の会社だったら,これはあり得ない。
トップの方針に従えないと明確に意思を表示しているのに,それに対するペナルティがない。これまでの貢献度を考えればそれが当然というのはあたらない。
近い将来に,事務所を離れるメンバーも出るのかもしれないけれども,今回のジャニーズ事務所の対応を見ると,企業体として長く存続するのは難しいかもしれないと思える。
● インターコンチネンタル東京ベイに2泊して,宇都宮に戻ってきた。駅に着いてまずやったことは,モスバーガーでコーヒーを飲むこと。
でね,モスのサービスの水準とホテルのそれを比べた場合,圧倒的にホテルが上かと思いきや,あんまり変わらないんじゃないかなぁと思ったんだよね。
● モスのマニュアルがよくできているとか,そういう問題じゃないような気がする。接客しているのはアルバイトだろうから,研修だってそんなにないだろう。
それで即戦力になって,かつホテルの接客に比べてもさほどに引けを取らないと思えるのは,ホテルよりはサービスの守備範囲が狭いだろうことを差し引いても,接客が得意なDNAを日本人は持っているからかと思われる。ちょっと暴論っぽいけどね。
● 正直,コーヒーの味も変わらない。少なくともぼくのような下賤の者には違いがわからない。
ホテルのコーヒーが1,000円もするのは場所代,雰囲気代だ,そういうものに慣れておけ,と説くビジネス書があったりするんだけれど,実際のところはどうなんだろうかなぁ。慣れておく価値があるのかね。
● 違うのは客質か。そうとも言えるし,そうではないとも言える。っていうか,そうではない。客質の違いがあるとは思えない。
モスにいるお客さんの多くはインターコンチネンタル程度は利用できるだろう。今はたまたまモスにいるだけだ。
● 日本のサービス業の層の厚さというか,底の高さというか,大したものだなぁと思った。
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2016.08.22 日経新聞 |
● いや,正直,優勝するなんて思っていなかった。作新の選手たちも監督も同じではなかったかと愚考する。
しかし,あれよあれよという間に,全国の頂点に立っちゃった。
● 準決勝で北海が秀岳館に勝ってくれてラッキーと思ったんだけど,そういうセコイ思いは,北海にも作新にも失礼だったかなぁ。
● 地元を卑下する傾向っていうのがあるんですかねぇ。あるいは,実際には僅差であって,その僅かなところに多くの高校が群がって存在しているのだろうか。
ほんのちょっとしたことで頭ひとつ出ると優勝となる。
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2016.08.22 日経新聞 |
● というと,選手や監督はNGを出すのだろうな。われわれがどれだけきつい練習を重ねてきたか,あなたにわかるんですか,と言われるだろうな。
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2016.08.22 下野新聞 |
● ので,記念に新聞記事をいくつか掲載しておきたい。
● というわけでお台場のダイバーシティ東京プラザにいる。昼食はどこで食べようか。レストランはいくつもある。和洋中と選び放題ではある。
ただし,お客の多くは若者であるから,いわゆる高級店は出店していない。
● 「鶏味座」にした。宇都宮にはないので。親子丼とラーメンのセット。
好きなんだけど意外に食べる機会がないのが親子丼。Hotto Mottoの親子丼を食べるくらいかね。一度,コンビニでレトルトの親子丼を買ってきて食べたことがある。さすがに一度でいいと思った。
「鶏味座」の親子丼はさすがにそういうものと比べてはいけない。しかし,何年も修行を積んだ職人が作っているわけでもなさそうだ。セントラルキッチン方式ではないと思うんだけど,レシピがしっかりできているんだろうかねぇ。
● ラーメンも鶏出汁のアッサリ系。今なお,こってり,濃厚系がメインストリームを形成しているように思われる。
その中にあって,アッサリ醤油はじつにどうも悪くないね。
● ダイバーシティ東京プラザの中だけでせっかくの臨時休日を過ごしてしまった。つまり,何もしないで1日の最も活動的な時間を過ごしてしまった。
ホテルの中でまったりする手もあったろうねぇ。
● 一回しか使わないのでは,1日乗車券の元が取れないので,夜もすっかり暮れてからまた出かけてみた。
かつては日航ホテルだったところがヒルトンになり,メリディアンだったところが日航になっている。メリディアンには2,3回泊まったことがあった。
付近をブラブラしてみた。もう台風は去った。雨もあがった。
● ほんとに久しぶりだったのでお台場に行ってみたけれど,新橋に出て銀座をウロウロするのが楽しいですかね。
ぼくはニューヨークにもロンドンにもベルリンにもリオにも行ったことがないんだけど,東京に行ければニューヨークになんか行けなくてもいいかなと思ったりする。
北海道にも沖縄にも行かなくていいかなと思う。交通費をかけてそういうところに行くより,東京に泊まって宿泊費や食費にお金をかけた方がいい。
● 今日はまさにそれをしたわけだけれども,豪勢にお金を使うことはなかなかできないね。ないから使えないっていうのもあるんだけど,思い切って使うってなかなかできないね。
● ホテルで朝食を食べてすぐに帰途につき,午後から出勤するつもりだった。だけれども,台風9号が関東直撃。
加えて,相方が言うには今夜も安く泊まれるプランがでたよ,と。じつは24日にも安いプランがあったので,その日にまた泊まりにくる予定でいたのだ。
結論。24日はキャンセルして今夜も泊まってしまうことにした。
● と決めて,ホテルのロビーから外を眺めると,樹木が時に大きく揺れる。もちろん,雨も降っている。
自分は完全なる安全地帯にいて,それを眺めている。申しわけないなぁとも思うんだけど,安逸感のほうがはるかに勝った。
● と決まれば,ずっと行っていないお台場に行ってみようか。っていうか,スマホのバッテリーが切れてしまった。2泊するつもりはなかったので,スマホの充電器を持ってきてなかった。ホテルで借りられるんだろうけど,百均で買ってもいいかな,とね。
で,この台風の中,何年かぶりに“ゆりかもめ”に乗ってお台場に行った。
● レインボーブリッジはやはり大した構造物だなぁ。“ゆりかもめ”はこの日,間引き&徐行運転だったけれども,レインボーブリッジを渡るときにも不安なんてまったく感じさせない。
もっとも,この辺,被害はほとんどなかったようなんだけど。
● ダイバーシティ東京プラザに行った。大したことはないといっても台風だ。その中を傘をさして歩いている。バカじゃないのか,オレら。相方はホテルで借りた傘の骨をダメにしてしまったよ。
ダイバーシティ東京プラザにはダイソーがあるので,まず充電器を調達した。
● どうでもいいことなんだけど,ダイバーシティ東京プラザの中に書店はないんだな。要らないんだろうな。っていうか,そういうコンセプトではないんでしょうね。
では,どういうコンセプトなのか。あまりモノを考えないアホな若い衆からふんだくれるだけふんだくってやれというコンセプトなのか。
まぁ,本を読むか読まないかと,賢いか馬鹿かは,ほとんど関係ないけどね。でも,本屋があるともう少し長くここにとどまれる気はする。
● にしても,だよ。月曜日の午前中だよ。しかも,台風直下だよ。なのに何でこんなにお客さんがいるんだよ。
地方から集まってきた人たちが多いのだろう。外国人もいるだろう。衰えたとはいえ,なおお台場の吸引力には端倪すべからざるものがあるようなのだった。
● 東京で遊んでいると,相方から電話。竹芝のインターコンチネンタルで安い宿泊プランが出たので,取っておいたから来なよ。
というわけで,東京に泊まることになった。
● どのくらい安いかというと,二人で泊まって3万円とちょっと。しかも,これでラウンジ使用料金が含まれる。
ラウンジで酒も飲めて,朝食も食べられる。これで3万円というのはとんでもなく安いように思われる。
● ラウンジっていうのは,元々はスイートルームに泊まるお客さんのためのものだったろう。いわゆる高額宿泊者のためのもの。
ところが,スイートそれ自体もお高くとまった料金ではやっていけなくなっているようで,わりと安いプランが出たりする。今どきのホテルは普通の部屋でもけっこう広いから,あえてスイートじゃなくてもいいと考える向きもあるだろう。
● となると,ラウンジもどの部屋に泊まっていようがプラス1万円で使えるようになった。インターコンチネンタルの話だけれど。
その結果どうなったかというと,セルフサービス方式になった。テーブルが増えた。ぼくのような下賤なる者は,酒をその都度持ってきてもらうよりは,セルフの方が落ちついて何杯でも飲めると考えてしまう。ので,セルフは歓迎なんだけどね。
● ただ,問題はぼくのような者が溢れると,ラウンジが居酒屋になってしまうことだ。今のインターコンチネンタル東京ベイのラウンジはそうなっていると思う。
とにかくお客さんの動きが多い。めまぐるしいといってもいい。これ,居酒屋の特徴。最小限の動きに抑えてゆったり構えているというふうじゃないと,いわゆる高級感というのは漂わない。
ラウンジだろうとどこだろうと,最大のアクセサリーはお客さんであって,そのお客さんがこうでは,ちょっとどうにもならない。そのどうにもならないところが,ぼくには合っているわけだけど。
● だから,本当にゆっくりしたい人は,ラウンジは避けてホテル内の他のレストランに出向くだろう。こちらの方がお金はかかるけれど,居酒屋はいやだというなら,選択肢はそれしかない。
● 中央線の武蔵小金井に用事があって来た。1時を過ぎているんだけど,駅の近くの食堂街にあるリンガーハットで皿うどんを食べた。
リンガーハットって,駅そばのスタンドより多いかもしれないですね。たいていのショッピングセンターには入っている感じ。ぼくの近くでも,宇都宮だとジョイフル本田とベルモールにあるし,氏家のBIGにもある。
● そのリンガーハット,今回がたぶん三度目になる。今回はチャンポンではなく,皿うどんにしてみた。麺を2倍にしても料金が同じなので,その麺2倍を注文。
チャンポンとか皿うどんというのは,ゆっくりと味わって食べるものではなく,ソソクサと食べるものなのだろう。ファストフードなのだろう。
● 元々そうなのか。そこはわからないけど,あまり時間をかけないで作れるものでしょ。
日本に昔からある料理って,寿司にしろ蕎麦にしろ,基本,ファストフードなのではあるまいか。寿司なんてのは回転寿司店ができてから,ファストフードの性格を一層増したように思うけど。
● ま,あたりまえの話で,昔の庶民にゆっくりと食事を味わうなんて贅沢が許されたはずがない。喰うや喰わずだったのだろうから。庶民にとって,食事が文化になるなどあり得なかったと思う。
ゆっくり食事を味わうなんぞというライフスタイルが許されたのは,ヨーロッパの三文貴族くらいのものだろう。
● でありながら,どこの国でも伝統料理には手のこんだものがある。手はこんでいなくても,ノウハウ-旨く食べるためのひと手間-の伝承があったりする。
喰うや喰わずであっても,旨く食べるために工夫を重ねていたのだなぁ,と。食い意地ってすごいなぁ,と。
● で,話を皿うどんに戻すと,リンガーハットで麺2倍の皿うどんを食べていると,自分がブロイラーになった気がする。リンガーハットで食べることは,自分をブロイラーにすることである。
リンガーハットに限らない。サイゼリヤもそうだ。アレもそうだし,コレもそうだ。
● でもあれですよ。高級ホテルのビュッフェランチを食べるのも,自分をブロイラーに見立てる行為だよねぇ。
結局,食べ方の問題ですかねぇ。リンガーハットで食べるからじゃなく,皿うどんを食べるからじゃなく,ブロイラー的な食べ方をしてしまうのがいけないのかね。
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今日の下野新聞のコラム記事 |
● 作新学院が尽誠学園,花咲徳栄,木更津総合を連覇して,ベスト4に進出した。
春の頃の作新からは考えられない。春は捨てて,夏に照準を合わせて調整するなんてことが,高校生でもできるんだろうか。
● 春と具体的に違うところは投手が入江選手から今井選手に変わったこと。その今井選手が152キロの速球をひっさげて,尽誠を相手に今大会初の完封劇。打者に専念できる入江選手は3試合連続(県大会を入れると4試合連続)の本塁打。
● それではこの投手交替が良かったのかというと,県大会時の作新はこんなに強くなかった(と思う)。作新が県大会で優勝したことに驚いた人はいなかったはずだけれども,甲子園のベスト4を予想した人は少なかったのではないか。
初戦の尽誠学園に勝てるかどうか。選抜ベスト4の高松商を破って甲子園に出てきたのだぞ。多くの地元民はそう思っていたはずだ。
● トーナメントだから,勢いがものを言う。その勢いをどうつけるか。監督はそこに腐心するはずだ。
っていうか,トーナメントに限らないんでしょうね。プロ野球だってそうだな。ジャイアンツはいまいち勢いに乗りきれない。プロ野球のような長丁場では,勢いの代わりに流れという言葉を使うんだろうけどね。
● 作新にはその勢いがあってここまで来た。次は高知の明徳義塾戦。さてさて。
じつは,ぼくは甲子園とリオ五輪には冷淡だったんですよ。ところが,こうして地元チームが勝ち進むと,こうしてにわか評論家になってみたりするんですな。いい加減なもんだな。
● 何と言っても,芸能界史上,空前絶後の人気グループが解散するのだ。報道する側は笑いが止まるまい。いくらでも記事にできる。
が,両誌とも前回(1月)の独立騒ぎのときと比べると,だいぶおとなしい書き方になっている。分量も4ページと前回より少ない。
● 前回,説くに文春は取材の仕方についてだいぶ批判されたから自重したんだろうか。
こういったメディアの不適切なふるまいに対して,ぼくらが下せる鉄槌は新聞や雑誌だったら購読をやめること,TVだったら見るのをやめることだ。
前回の記事で,文春は部数を減らしたのかね。
● 今回は新聞(一般紙)がけっこう詳しく報道していたから,読者側が情報はそれで充分,もう要らないよ,ってことになっていたのかもしれない。
それと何と言っても,今回の解散はさほどに意外性を感じさせないのが大きい。業界人ならいずれこうなることは想定の範囲内だったろう,おそらく。
● 今回,メリー副社長が沈黙していることを文春が指摘している。
前回,相当な指弾を浴びたはずだ。それに対して言いたいことはいくらでもあったろうけれども,少しでも学習能力があるのであれば,今回は沈黙を守って当然。
● 昼に宇都宮駅構内の「いろり庵きらく」でかき揚げそば(420円)を食べてたんですけど。隣に30代と覚しき女性が立っていて,ひとりで,ざるうどん+ミニカツ丼セットを食べていた。
何とはなしに格好良くて,その女性について,ぼくの脳内で勝手にストーリーが作られていった。
● 小学生の娘がいる。夫は頼りないくせに素行が悪いので,数ヵ月前に離婚した。ひとりで子育てをしている。
お金がかかるから,自分が稼がなくてはならない。運よく雇ってもらえて,運送会社でドライバーをしている。
女性なんだから汗をかかないですむ事務がいいなんて言っていたら,今どき仕事なんて見つからない。
ドライバーの仕事は男性に負けないでできる自信はある。けれども,娘をひとりにしておくわけにはいかないから,深夜の勤務は避けたいと思ってる。
長距離の運転は外してもらっているので,稼ぎは男性同僚に比べると少なめになる。それは仕方ない。
心配事は山ほどあるけれど,ウジウジと考えていても仕方ない。目の前の一日一日をしっかり生きることだ。娘も一日一日と大きくなっていくのだし。
楽しみはタマの休みに娘と日帰り旅行に行くこと。お弁当やおやつを用意するのも楽しい。
娘はこれから難しい年齢になっていくんだろうけれど,今はとても可愛らしい。
母親にも色々と助けてもらっているので,今度の誕生日には何か贈ろうと思ってる。
化粧とか洋服とかにはなかなか気が回らないけど,そんなに器量が悪い方ではないと思ってるし,気が回らないなりにそこそこイケてるんじゃないかな。
● という具合だ。まぁ,ありがちなストーリーだよね。ぼくに物語を紡ぎだす才能はないようだ。
それでも,こんなふうにこちらの想像を刺激してくる女性っている。総じて魅力的な女性だ。その魅力に応じて,こちらが作りだすストーリーが違ってくるわけだ。
あとはこちらの好みとの相性がある。ぼくは,ひとりでいる女性に惹かれる。コテコテに化粧しているより,ざっくばらんな感じ。髪はロングよりショート。深窓の令嬢的なのもいいけれど,世間と向き合っている凜とした感じの方がもっといい。
● しかし,さらにその上がいる。気品のある美人ってやつ。これはもう圧倒されて,ストーリーの創作どころではなくなる。そんなものは受け付けないという毅然さを感じてしまう。
ぼくはそういう女性をひとりだけ知っている。リアルの世界では。会ったことのない人(主に芸能界の人)まで入れると,けっこうな数になる。高峰秀子さんなんか典型的にそうだな。
● 某ラーメン店の店内に貼ってあった。育てたように子は育つ。相田みつを,か? ちょっと辛い標語だな。
なぜかといえば,ぼくは子育てに失敗しているのでね。
● っていうかさ,育てたように育つわけがないだろ。子どもは勝手に育つのだ。親ができるのは,勝手に育つ手助けのそのまた手助け程度のものだ。
大きくなると自分一人で多くなったような生意気を言う,と言う人がいるけれど,それでいいのだ。彼(彼女)は自分一人で多くなったのだから。
● たしかに子育ては大変だ。夫婦二人がかりでも思うに任せず,爺婆の助けを借りることも多い。
かなり大変なんだけれども,それでも子どもが育つ過程において,親ができることなど知れたものだとぼくは思う。
● 数十年前,行動科学なんぞという,心理学の亜流のような学問がもてはやされた時期があった。行動科学ってつまりは操作主義のことだろう。育てたように子は育つという考え方のことだろう。
そんなものが学問として一世を風靡したことがあるのは,大げさにいえば人類の恥ではないか。
● 育てたようになんか育たないんだよ。いや,その前に,意図をもって子育てできる人なんて,いるのかよ。
子育ては祈りだ。こうすればああなる,というのとは対極にあるものだ。
● 昨年9月にこのブログに広告を入れてみた。何せ,文章だけのブログで華やぎというものがまったくない。広告でも枯れ木も山の賑わい程度にはなるだろう。
このブログはGoogleのBloggerを使っているので,当然にようにAdSenseを使って,広告がでるようにした。
● その後,SNSを始めた。こちらは否応なく写真を多用することになる。そのせいでこのブログにも写真を入れることが増えた。
ま,入れないことの方が多いのではあるけれども。
● もともとほとんど読まれていないブログだ。広告収入をあてこんで広告を入れたのではなく,多少とも華やぎを出すためだった。多少の華やぎは写真でどうにかできれば,広告は要らない。
ので,元に戻して,広告を表示させないことにした。
● ブログに広告を出してクリックしてもらって,どのくらい稼げるものなのか。大方の人はこづかい銭にもならないのではないか。
だから,稼いでいる人が書いた指南書が売れるのだ。誰もが稼げているのなら,こういうものに需要はないはずだ。
● さらにいうと,労働以外の方法で稼ぎたいという場合,ブログの広告収入なんぞよりもっと割りのいいものがあるはずだ。
そういうもので稼げばよかろう。
● Google Bloggerのいいところは,広告を入れないとこちらが選択すれば,それが百パーセント許容されることだ。無理やり広告を表示させられることがない。一定期間,更新がないと,勝手に広告が入ってしまうといったことはない。
そのうえで,無料でブログサービスを使わせてくれる。まことにありがたい。
● 最初の2枚は今日(8月15日)の読売新聞。あとの1枚は同じく今日の下野新聞。
● ぼくはSMAPというより木村君のファンなので,解散はべつにいいっちゃいいんだけどさ。そんなのはファンとはいえないと叱られてしまうかなぁ。
ただ,「SMAP×SMAP」がなくなってしまうのは,ひとつの文化財が失われるような喪失感がある。
● こうなってみると,独立を画策した飯島さんのやったことが,最悪の裏目に出てしまったってことかな。事情がまるでわからないから,的外れな言い方になるかもしれないんだけど,飯島さんと事務所の問題は,飯島さんのところで止めないと。SMAPを巻き込んではいけなかったのじゃないか。
悪役はメリーさんってことになっているけれども,あの週刊誌の記事は編集という名の作為があったりしないのかね。
● 次なる戦犯は木村君。多数決で彼は悪役にならざるを得ない。しようがないね。彼の判断は正しかったんだろうけど,正しいが正義ではないからな。
木村君と決定的に対立してしまったらしい香取君が,では間違っていたのかといえば,それも違うような気がする。要するに,誰も間違っていない。
● 事務所の対応がおかしいというのも短絡に過ぎるような気がする。江戸時代の女郎屋と同じだなんて,メチャクチャなことを言っていた進歩的文化人(?)もいたっけな。
● とすれば,これはもう自然の流れと考えた方がいい。同じ5人で走り続けられるのは25年が限度なのだという証明だ。
他に言いたいこともあるけれど,馬鹿かおまえはと言われそうなので,このくらいにしておく。
● ここ2年以上,テレビから遠ざかっていたんだけど,ひょっとすると今夜の「SMAP×SMAP」が見納めになるかもしれない。ので,見ておくことにした。
ビストロのゲストは片岡愛之助。次週の予告もあったので,収録済みのものが少なくともあと1本はあるんだろうかな。
● オリンピックになどまるで興味がない,と公言しているんだけど。やっぱり気になっているのかなぁ。8月12日の下野新聞の記事だ。福原愛は中国でもアイドル的人気がある。
● 日本国内でも同様だ。芸能人的人気を保つ。卓球という活躍舞台を持っているからなのか,それがなくても芸能界でやっていけるのか。
ぼくの見方は後者。やっていくだけでいいなら,やっていけるだろう。彼女は“つかみ”が上手い。こういうのは天性のものだ。
● では,彼女は卓球を引退したあとは芸能界に進めばいいのか。ここがどうも単純じゃない。可能なら芸能界に軸足を置くのは避けた方がいいような気がする。
“つかみ”や度胸だけでは,やってはいけるとしても,そこに体重をかけすぎるのはちょっと不安だ。
● 今の彼女は卓球しかできないのかもしれないけれども,卓球に代わる何ものかが絶対にあるはずで,彼女ならその何かを今の卓球レベルまでこなして,身につけることができるに違いない。
そこに軸足を置いて,芸能界からお呼びがかかれば,ちょこっとお付き合いするというのがいいように思う。
● 芸能界にどっぷり浸かってしまうと,何でもできてしまう人だから,いろんなリクエストにお応えして消耗しちゃうんじゃないかなぁ,と。まぁ,大きなお世話なんだけどさ。
● 竹芝桟橋の2階にあるベンチに座って,海を眺めている。何時間でも眺めていられる。しごく平和な光景だ。
● 陸地から海を眺めるといえば,真っ先に頭に浮かぶのは,香港だね。九龍半島の突端から香港島を眺める。あれは素晴らしいものだと思う。
竹芝桟橋からの風景は,ビクトリア湾には負けるけれども,何時間でも眺めていられるというときに,実際にじっと景色を見ているわけではない。そんなことは不可能だ。“湯豆腐はひと口,景色はひと目”というではないか。
● 景色を視界に入れながら,徒然なるままによしなし事を思っているのだ。今までの来し方行く末をぼんやりと思い,辛かったことや嬉しかったこと,申し訳なかったことが,浮かんでは消えていく。それに身を任せているのだ。
眺めるとはそういうことだ。だから,竹芝であっても香港であっても,じつはさほどの差はないのだ。
● 目に映る光景は平和そのものだ。ここに生活の基盤を置かない旅行者の目線にはそう映る。
海上にも人の営みは当然ある。島に帰る人,島から来る人,その人たちを運ぶ人。その人たちにとっては,この光景が平和そのものだと言われては心外極まることになるだろう。
● スポーツバイクでここにやってきたご老人がいた。70歳は過ぎているだろう。バイクを片手で押しながらスタスタと早足で歩く。
ぼくもこういう年寄りになりたいと思った。なれるだろうか。
● 夜,21時頃,浜松町の駅の周辺を歩いてみた。このあたり,酒場が密集している。新橋を彷彿させる。山手線でひと駅しか離れていないわけだが。
その酒場のどれもが人で埋まっている。仕事帰りのサラリーマンとOLだ。この時間帯にこれだけの人が飲んでいる。
● ぼくの感覚だと二次会になっている時間帯なのだが,どうもそういう感じではない。遅くまで仕事をして,今はまだ一軒目のように思える。
仕事の話を種にガンガン飲んでいる様子だ。大げさにいえば,東京の活力を見る思いがした。
● ぼくは,夜ともなれば,外を歩いているのは人よりも犬や猫の方が多い地域に住んでいるので,こういう光景にはけっこう驚くのだ。
東京の都市景観の王者に相応しいのは,この酒場街の活気あふれる光景ではあるまいか。
● 次に有楽町に行ってみる。22時の銀座は静かな印象。社交ビルにクラブやバーの電飾看板は華やかに光っているけれど,中はどうなのだろうか。ひと頃よりは良くなっているんじゃないかとも思うんだけどね。
客待ちをするタクシーが並んでいた。タクシーを捕まえるのが大変だった時期もあった。今は昔?
● ただし,静かなのは浜松町と比べての話であって,地方都市と比べるのであれば,当然,別の結論になる。
ショーウィンドウの壁を塗り直している職人がいた。この時間帯にこういう仕事をやっている人がいる。宇都宮にもショーウィンドウがないわけではないけれど,こういう光景は見た記憶がない。たぶん,昼間やってるんじゃなかろうか。
● ずっと歩いて新橋まで来ると,浜松町を凌ぐ活気になる。この時間帯にこれだけ飲んでるとは。東京のサラリーマンって凄い。
浜松町に戻ると,今度は浴衣姿の若い男女があふれていた。花火大会でもあったのかね。それを船上から見るとか。
● 酔っ払っているカップル。転んで痛ぁいと泣いている女の子と,それを気づかう(気づかっているフリをしている)男の子の集団。
相方によれば,そこで何人の男が寄ってくるかが大問題とのことなのだが。
● 若者が無駄なパワーにあふれているのは,都会でも田舎でも同じこと。彼らはそのパワーを持てあましているのかもしれないけれど,年寄りからみれば,彼らが波瀾万丈の可能性を保持していることが羨ましい。
が,東京の活力は彼ら若者ではなくて,サラリーマンとOLさんから感じた。浜松町と新橋のサラリーマン&OL。
● と,ここまで書いて気がついたのだが,明日は休みなんだね(だから,ぼくも夜の東京を散歩していられたんだった)。っていうか,明日から1週間はお盆休みになる会社もけっこうあるのかもね。
だとすれば,今夜は飲み日和だな。いや,それにしたって凄いよ。
● 恵比寿に行って,銀座を歩いて,山手線に乗って。東京に来るとたいてい同じことをして過ごしているのだけど。
感じることのひとつは,東京を歩いている人の都会感といったものだ。
● 普通に歩いていても,どこか違う。自分と同じ洋服を着ているんだけど,どこか違う。そういった「どこか違う」感。
男性よりも女性により多くそれを感じる。したがって,ぼくよりも相方の方が,そのことを口にする頻度は高い。どこか違うんだよね,と。
● 都会の風に吹かれる,という言い方があるけれど,つまりはそういうことなんだろうね。ぼくのような者でも,東京に何年か住めば,「どこか違う」感が身につくのかもしれない。
● 自分をピシッと作っている感,でもある。お洒落というより,居住まいを正しているという感じ。隙は作らないよという感じ。
都会感ってそういうもののような気がする。それって,人間を疲れさせるものかもしれない。いや,身についてしまえば,疲れを遠ざけるものかもしれない。
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麻婆麺 |
● ビール記念館でビールを飲もうと思って,恵比寿に来た。が,相方が「京鼎樓」の麺を食べたくなったというのだ。
駅前にある。行ってみることにした。この店に来るのは10数年ぶりだ。
● 開店前から並んでいる人が数人。その数人のうち,約半数がお一人様女子。在日台湾人もいたようだ(京鼎樓の本店は台北にある)。
女性が一人で食べに来ているからには,かなり旨いのでありましょう。
● ランチセット(小龍包+麺)は1,000円,1,200円,1,400円の3種。200円追加でコーヒー(or紅茶)が付き,さらに300円追加でデザート(杏仁豆腐)が付く。
日本橋の「糖朝」はマンゴープリンがウリ。対して「京鼎樓」は杏仁豆腐。
● ぼくらはコーヒーやデザートは付けなかったんだけど,このランチは食べておいて損はないと思いますな。
率直に申して,「糖朝」が香港の本店も含めて劣化の兆しを見せて久しいと思えるので,ぼく的には「糖朝」より「京鼎樓」を推したい。
もっとも,お金に糸目をつけないというのであれば,もっと旨い店があるに違いないけどさ。
● ぼくらが出る頃には,だいぶ席が埋まっていた。ここでもビールは飲めるんだけど,ぼくらは食べるだけにしたのだった。
この後,ビール記念館に行って,ヱビスビールを飲んだんだけど,喰ったあとではヱビスビールに申しわけのないことをしたなと思わざるを得ないねぇ。
どっちを取るべきか。かなり難しい。
● 宇都宮から逗子行きの湘南新宿ラインの電車に乗った。ヒンヤリ涼しい。助かったぁ。これ,天国。
始発駅から乗るんだから,必ず座れる。座れれば,いよいよ,これ,天国。
● 電車の中というのはマルチな空間で,何でもできる。まず昼寝をするのに最善だ。規則的に揺れるからだろう。動くゆりかごだ。電車の中でうたた寝をむさぼるのは,この世を代表する幸せな体験のひとつだろう。
しかも,ここは日本だ、治安がいい。寝てる間に何かを盗まれる可能性は絶無と言っていい。
● 好きな人なら,昼間からプシュッとやるのもいいね。缶ビールでも缶酎ハイでも。おつまみもコンビニかキオスクで買っておく。
昼間の酒は少しでも効く。流れ去っていく景色を愛でながら,動くパブタイムの始まりだ。これを極楽と言わずして何という。
● また,電車の中は本を読むのにも絶好だ。最も読書が進む空間だろう。自宅の書斎では読めなくても,電車に乗れば読める。
気になっている本や雑誌を数冊抱えて,電車の中の人になってみる。電車の中は最上の読書室でもあるのだ。
● 世相ウォッチングをするのもいい。いろんな年齢の人が乗ってくる。彼ら,彼女らの話が,聞く気がなくとも聞こえてくる。
若者の話からは,そうか,今はこんなことが流行っているのかということがわかる。自分の知らないことを彼らが話していると,あとで調べてみようかと思う(実際に調べてみることはまずないわけだけど)。
● つまり,電車に乗っていれば退屈とは無縁でいられる。しかも冷房が効いているのだ。涼しいのだ。
外はこの猛暑。でも,電車に乗るだけで猛暑は自分とは別の世界の出来事になる。
● 軽井沢や上高地に行くことはないよ。電車に乗ればいいだけだよ。
今の時期は「青春18きっぷ」が使える。2,300円で1日乗り放題だ。避暑地に別荘なんぞ持たずとも,安く快適に避暑ができる時代にぼくらは住んでいるのだよ。
● いろいろあって,この2ヵ月,仕事帰りに1杯やっていくことは控えていた。でもまぁ何があっても,その出来事から受けた衝撃は薄まっていく。良くも悪くも,ルーティンに戻っていく。
で,久しぶりに「登竜」に寄った。らば。
● 生ビールフェアというのをやっておりましてね。生ビールが半額になるよ,と。餃子と一緒に注文すれば,餃子も半額になるよ,と。
ただし,このフェアは明日までなんでした。
● これを知っていればね,わざわざ8月4日のビアホールの日に東京まで出かけるなんていう愚かなことをせずとも,「登竜」で腰を落ち着けて飲んでればよかったわさ。
昼からやってて,昼から飲めるんだから。
● ぼくはハイボール派で,普段はビールを飲まない。でも半額で飲めるとなれば話は別で,まずは生ビールと餃子を頼み,次は生ビールを追加して,豚キムチ炒めを注文した。
それだけでやめておいたんだけど,1,178円でやんしたよ。ビール半額の威力だね。毎日半額にしてほしいんだけど,そうはいかないね。
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豚キムチ炒め |
● 誰かが言ってたことだけど,酒は気安い仲間と安酒を酌み交わすのをもって最上とする。そうだろうと思うんだけど,ぼくには気安い仲間がいないから,たいていはひとりで飲む。その場合であっても,安酒というのは大事なポイントだ。
でもって,気安い仲間と酌み交わすには,場も重要だ。しゃちほこばったところではダメだ。照明を落としていわくありげな雰囲気を演出しているようなところもダメだ。
● そういう場合に,「登竜」なんかはちょうどいいと思いますな。安くて旨い料理もあって。
ここで生ビールフェアをやっているんだったら,東京なんぞには目もくれずに,ここに日参すべきであったと反省し云々。
● 自宅で使っているパソコンはlenovoのThinkPad X61。2007年5月に発売されたものだから,もう10年近く前の機種になる。
以前は10年前のパソコンを使うなんて考えられなかった(っていうか,現実的に不可能だった)と思うんだけど,10年前にパソコンの性能はこれ以上良くなっても仕方がないレベルに到達したということだろうか。
● いや,もうこれでいいなんていうレベルは存在しないと思うんですけどね。青天井でどんどん進んでいくものだし,進めばそれに応じた使い方が出てくるものなのだろう。
ただし,ぼくの使い方だと,10年前のX61で間に合ってしまう。
● でも,さすがに最近は動作が遅くなっているような気がする。Cドライブに置いてあったデータを128GBのSDカードに移したら,いくぶんマシになったようにも思うんだけど,ちょっとモタモタするようになったかな。
メモリを増やしたら速くなるだろうか。メモリの増設自体は簡単だから,久しぶりにメモリの増設(たぶん,交換になると思うんだけど)をしてみるか。
● いやいや。OSはWin7(32bit)。メモリは2GBはあるようだった。なら,このままでいいか。最大の8GBにしてもメリットはそんなにないだろうから。
パソコンじたいの買換えを検討した方が現実的ってなものでしょ。
● レッツノートにも惹かれるんだけど,たぶんThinkPadを使い続けることになるだろう。と,他人事のような言い方をしたけれど,どうせ使うんだったら日本生まれの世界ブランドを使いたいやね。世界中で使われているパソコンを。
日本人が企画,設計したものが世界ブランドになったのは,その日本人たちがIBMに属していたからだろうか。VAIOはSONYだったから,世界で使われはしたけれども,ThinkPadほどではなかった(と思う)。
● で,次に買うのはThinkPad X1 Carbonあたりかな。これを持ち歩かないで,据え置きで使う。
新品を買う気にはぜんぜんならない。ヤフオクを見ると,けっこう安くなっている。バッテリーだけ買い足すことになるかもしれないけど,パソコンは中古でいいや。
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今日(8月8日)の読売新聞 |
● 『路地裏の経済学』をはじめ,竹内さんの著書はたぶん全部読んでいるはずだ。多様な経済事象をひとつの道具(理論)でスパッと切っていくというものではない。経済書というより随筆に近いものだった。
だから面白かった。人柄が自ずと出る。飾らない人なんだろうなというのは,文章からも窺えた。
● サラリーマンに仕事のやり方を説くものもいくつか出していた。泥臭くやれ。ひと言でいえば,そういう趣旨だったか。
● 著書はずっと保存しておいたけれども,さすがにもう読むことはあるまいと思って,最近,何度かに分けて処分した。ぼくの手元には1冊もない。
● 若いときに一夕の歓を尽くす手段のひとつが,竹内さんの著書を読むことだった。ぼくが勝手に思っているだけだけれども,その意味で恩人の一人だ。
● 最近,といってもけっこう前からだけど,“お一人様女子”が増えている気がする。
昔,シンガポールに行くと,若い女の子がひとりでホーカーズにごはんを食べに来てて,格好いいなぁと思ったものだった。
日本だとほとんど見かけなかったから。日本の女子ってトイレに行くにも誰かと一緒みたいなさ。
● ところが,最近は一人でお茶してたり,一人でごはん食べてたりっていうのが,さほどに珍しい光景ではなくなった気がする。日本でもね。
いいことだと思う。女子界特有の重苦しさに風穴が開くんじゃあるまいか。
● もっとも,女子が一人でもおかしくない“背景”が増えてきたという事情もあるかもしれない。ぼくの身近なところでは,宇都宮駅ビルの1階にできた「Pallet」。フルーツサンドとかフルーツパフェのカフェ。
こういうところって,カップルであっても男がいると,オヤッと思うかもね。いや,実際にいるんだけどね。
● 甘味処は昔からあって,宇都宮だと「三芳」なんかは老舗といっていい。今でも根強い人気を保っている。ぼくも二,三度行ったことがある(食べたのは,力うどん)。
ただ,「三芳」にはお一人様女子はほぼいないんじゃなかろうか。「Pallet」は洋風甘味処といっていいんだと思うんだけど,お一人様女子が普通にいる。何が違うのか。座席の配置なのか,メニューなのか。
● ともあれ。こういう光景もまず若い女子から始まって,だんだんババァ(もとい,オバサマ方。もとい,かつて淑女だった女性)にまで広がっていくのだろう。
逆の流れはないからな。頑張ってほしい,若い女の子に。今までの女子界にはなかった画期的な動きを定着させてほしい。
● ついでに,ホテルのバイキングで,頼まれもしないのに友だちの分の料理も取ってくる(そうしないと,何を言われるかわからない?)というミットモナイ振る舞いも,若い世代から止めにして,ババァにも見習うよう指導してほしい。
● 陳腐で申しわけないんだけど,都市を流れる河川っていうのは,それだけで風情がある。パリのセーヌ川,ハイデルベルグのネッカー川,東京の隅田川。
栃木県内でいえば,栃木市の巴波川,足利市の渡良瀬川,小山市の思川,鹿沼市の黒川,日光市の大谷川,真岡市の五行川。
● 宇都宮市は田川。写真は駅の近く。
もし田川がもっと大きな河川だったら宇都宮はもっと大都市になったかもと思ったりしながら,ぼくは大きくなった。って,ぼくは宇都宮市民ではないんだけどね。
● ただ,都市河川って邪魔者にされた時期がけっこう長かったのではないかと思う。現に東京ではかなりの河川が暗渠になってしまっているのではないか。
なぜかといえば,臭かったからだ。家庭の雑排水がそのまま流れ込んでいた。悪臭がきつくて,流れのところまで降りてみようなどとは思いもしなかった。昭和50年頃はこんな遊歩道はなかったけど,あったとしてもとても降りられなかっただろう。
● 今はキレイになった。こういう結果をもたらしたものは技術革新だ(と思う)。この分野でも当然,技術革新がある。公害を出さないための大小の技術の集積。その絶え間ない改善と,時々起こる大きな革新。
それが悪臭(つまり,その原因になるアレやコレ)を除去してきれいな川にしてくれた。
● こうなると細長い公園が市街にできたようなものだ。市街を流れる川がきれいになることの効用はとても大きい。自然が市民生活を応援してくれている。
技術はアミューズメントを作るのだ。
● 行くときはガンガン行くけど,あるときバッタリと行かなくなって,そのままになるお店がある。わが家では「天香一」がそうだった。
ひと頃,親子3人でしばしば行った。安くて旨いんだからね。息子は天津丼を好んだ。ぼくは中華丼。
● ヨメも中華丼が好きなようだったんだけど,しばらくしてからここを敬遠するようになった。何かあったのかもしれない。
すると,息子もあまり行きたいと言わなくなった。ぼくにしても「天香一」じゃなきゃいやだというほどではない。
で,ずっと行かないままになった。
● 昼に行くと,ラーメンと丼ものがセットで690円で,しかもそのどちらもが旨いという,ありがたすぎる店。
台湾料理を標榜しているんだけど,たぶん大陸の中国人が来てやっている。しかも,一家族総出でやっている。店が1階にあって,2階が居住部分になっているようだ。
● ダンナが料理を作り,奥さんが運び役とレジ係。小さな女の子が手伝っていることもあった。
たぶんビザを取っているんだろう。せっせと稼いで中国に帰るか,そのまま日本に永住することになるのか。
そのあたりは平和ボケというのか,平穏ボケに首まで使っているぼくには,なかなか想像しにくいところだけど。
● それが,どういうわけか,相方が「天香一」の名前を出して,行ってもいいよと言う。久方ぶりに行ってみた。
今回は息子はいないので,彼の好きな「天津丼」をぼくが注文した。卵を湯葉のように焼いてある。どうすればこういうふうに焼けるんだろ。
麺は台湾ラーメン。満足だ。
● ぼくはガツガツと食べる方だけど,餌を詰めこんでいるという気はしない。ファストフードだと,今のオレって餌を詰めこまれているブロイラーとどこが違うんだろと思うことがあるんだけど,この料理でそういうふうに思うことはない。
● 夜は本格中華料理店にもなるんだと思う。まぁ,ぼく水準の者にとっての「本格」だけどさ。
じつは夜にも一度行ったことがあるんだけど,家族で行ったのでね,飲むのはぼくひとりで,ということはそんなにガブガブ飲むわけにもいかなくて,夜の「天香一」を味わったとは言えないな。
● 僅差が大差というのはどんな世界にもあてはまることだと思う。料理もしかり。
でも,だよ。ここの数倍のお金を取ってここより僅かに旨い料理を出す店はあるんだろうけど,何だかなぁ,その僅差を味わえる舌をこちらが持ちあわせていないんだよな。
だったら,地元の安い中華料理店に行けばいいんだと思うんだよねぇ。わざわざホテルの中華料理店に行くとか,横浜中華街に行くとか,そういうことはしなくていいかなぁ,と。
● 8月4日はビアホールの日なんだね。1年365日,だいたい何かの日になってると思うんだけど,ビアホールの日というのもあるわけだ。
ビアホールの日には実利もあって,「ライオン」で生ビールが半額になる。
● というわけで,東京に出かけていったんだけど,せっかくビールを飲みに行くからには,ヱビスビール記念館にも寄るでしょ。そのあと,「ライオン」に行くでしょ。
恵比寿にも「ライオン」はあるけど,やっぱり「ライオン」といえば銀座でしょ。オレ,田舎もんだもん。
● で,新橋に出て,新橋駅から歩いた。
でもねぇ,電車の中でも缶ハイボールを飲んでいるし,ビール記念館でも飲んだから,もうこれ以上飲まなくてもいいや感があったんだよねぇ。
● それに暑い。暑ければ冷たい生ビールが旨いのは真実だけれども,その前に倒れるぞ。
して,「銀座ライオン」に着いた,らば。酷暑の中,行列ができている。おまえら,アホか。何が悲しくてこの猛暑の中をボーッと突っ立ってるんだ?
● でも,自分もその中のひとりにならざるを得なくてね。せっかく来たんだから,しかも栃木から。
汗がダラダラ出る。結局,バカが考えることは同じだなぁ。
● だってね,半額になるのは生ビールだけなんだよ。おつまみはいつものお値段だからね。
でもって,生ビールだってそんなに飲めやしないんですよ。半額のメリットをさほどに活かせないんだよ。
普通の日に来るべし。ビアホールの日は避けるが吉。心からそう思った。
● しばらく(30分くらいかな)並んでから,2階だったら空いている,と。早く教えてくれよ。
2階席でヱビスビールを飲んだ。いや,旨かったんだけどね。ホッとしたところで冷たい生,しかもヱビス,なんだから。
ちなみに,メニューにはハイボールもある。ハイボール,飲みたいな。これも半額になりませんか。なりません。
● 銀座で飲めるところといったら,ぼく的にはライオンくらいしか思いつかない。ほかは(勘定が)怖くて入れないよ。
それでもだね,ビールを飲むためだけに東京に出るというのは,つまるところペイしない。おバカのやること。で,タマにはおバカもしてみるべし。
● 帰りの宇都宮線下り電車が異様に混んでいる。夕方5時台の電車。何かあったんだろうか。
要するに,踏んだり蹴ったりとはこのことだっていうこと。面白かったけどね。
● 酷暑の中,銀座を歩いた。アホですな。
中央通りの「クォーク銀座888店」の店頭に,ロレックスの腕時計のカタログがあったのでひとつもらってきた。
いやね,自分が買うことはないとわかってますよ。わかってますけどね。
● ロレックスのカタログにしては,少々ちゃちい。ロレックスが作っているのではなくて,クォークが作っている。2016 SUMMER とあるから,季刊で出しているんですかね。
● 銀座を席巻した感のある中国人旅行者に対してのものじゃないかなぁと思うんですけどね。彼らの爆買い,高額商品買いは,とりあえず峠を越したらしいけど,金に糸目をつけないでモノを買うという彼らのスタイルは,買いものを博打だと思っているのじゃないかと思わせるほどだ。
かつ,そういうスタイルを取り得る個人の数も,1千万とか2千万というオーダーではないのかもしれない。
● で,ロレックスなんだけど,金無垢のデイデイト40の“シャンパン”は3,438,000円。3年保障価格でね。この値段でどうして売れるのかね。買う人がいるからだよね。
こういうのをパッと買える人っていうのは,2種類しかいないとぼくは思う。ひとつは中国人タイプ。高いからという理由で買う人。あるいは,値段に信を置く人。
もうひとつは,ロレックスというブランドをまとうことが,何らかの実利をもたらす位置にいる人。上場企業の社長,銀座のホステス,高級ホテルの総支配人なんかはそうかもしれないと思ったりする。
● ぼくはそのどちらでもないので,ロレックスを持つ必要はない。持てないのではなくて,持つ必要がない。ということにしておいてください。
でも,あらためて思う。ロレックスってセイコーやシチズンとどこが違うんだろう。
● 恵比寿に来れば,何はともあれここに寄るでしょ。しかも,今は日本で最も暑い時期ですからね。
で,行ってみたら,ば。平日の昼過ぎだというのに満席の盛況。
● ここの座席数,以前は今の半分もなかったような気がするのだが。見学をした後のお楽しみの場所だったのだよ,たぶんね。
ところが今や,いきなりテイスティングコーナーにやってきて,グビグビやるかチビチビやるかは別にして,ビールを飲む楽しみしか体験しない人たちがほとんどだ。
● もちろん,ぼくもその中のひとり。ビールは飲むためにあるんだから。
サラダと生ハムが付いたセットが800円。不味いはずがない。生ハムでビールというのは,かなり贅沢な組合せだと思いますな。
といって,ぼくはコンビニの生ハムロースしか食べたことがないかもしれないのだけど。コンビニの生ハムよりずっと旨い。
こう書くと,当然だろ,コンビニの生ハムなんか生ハムじゃないよ,と叱られるだろうね。
加えて,恵比寿という場の力もある。最高の居酒屋だ。もとい,最高のビア・パブだ。
● 中国人や韓国人のグループもいるわけだけども,主力は日本の熟女軍団だ。中高年の女性たち。さすがにひとりで来ている人はいない。
身についているのか演じているのかはわからないけれども,上品そうなオバ様たちもいらっしゃる。けれども,ま,大半は庶民というか大衆というか。ぼくが浮くことはたぶんなかったと思う。
● それにしても女性たちよ,今時分,あなた方のダンナさんは働いているんだろうよ,自分だけ楽しんでていいのかよ,と男の端くれとしては思ってしまう。自分も楽しんでいるわけだけどね。
でも,亭主在宅恐怖症というのがあるんだよ,これくらいしょうがないよ,と教えてくれた人がいた。ネットをググると,夫源病とか夫在宅ストレス症候群ともいうらしいんだね。わかりやすい名前だね。
● 夫源病の最大理由は夫の定年退職。夫にずっといられると,それまではあった自分の時間がなくなってしまう。それまではできた自分の好きなことができなくなってしまう。
亭主関白の夫と良妻賢母タイプの妻の組合せが危ないらしい。
● 妻在宅ストレス症候群もあるようだ。妻源病にかかる夫族。カカア天下に支配された小心者の夫が罹患するんだろうか。
じつは昔からいたけどね,これは。家に帰りたくないから残業するっていうね。男たちが行く酒場も,じつは家に帰らないですむ口実として存在していた側面が最も大きかったのかもしれないな。
● ヱビスビール記念館で旨いビールを飲みながら,何だか辛気くさいことを考えてしまった。
● 都市は変わり続けるのが宿命。変われなくなったらそれはゴーストタウン化の始まりなのかもしれない。
世界を代表する都市である東京も,したがって変わり続けている。最近では東京駅を中心とする丸の内,はるか昔はウォーターフロント。
● ただ,人為が勝ちすぎるとなかなか永続性を持ちにくいのかな,とも思ったり。お台場なんかどうなんでしょ。横浜のみなとみらいは?
以前の活力をまだ保てているんだろうか。
● そういう中で恵比寿ガーデンプレイスは,できてからだいぶ経つと思うんだけど,まったくスタれていない(と思える)。どうしてなんでしょか。
昔からある街並みが健在で,その上に乗ってるからなんだろうか。再開発のデザインが上出来だったから?
● 中国人,韓国人,ぼくのようなお上りさん,都内から来た人もいるんだろうけど,まぁいろんな人がいて賑わっている。この賑わいは昔から変わらないような気がしている。
渋谷からひと駅。ひと駅でまるっきり渋谷色がなくなる。渋谷は今でも若者の街なんだろうか。こちら恵比寿は落ち着いた大人の街を標榜しているようだ。
● ウェスティンホテル東京と三越の存在が大きいのかねぇ。ビール記念館も人を呼べる。
ガーデンプレイスタワーに入っているレストラン群は,おしなべて庶民系だと思えるんだけど,同じ庶民系でもぼくの地元とはまるで違うわけでね。
● ぼくのような地方のロートルには,東京でホッとできるエリアのひとつでもある。身を隠せる場所があるという感じかな。実際にそういう場所があるかどうかではなくて,そう感じさせる何かがある。
一方で,食,アミューズメント,買い物など,各種施設の集積度の高さは目がくらむほどで,さすがは東京だな,とも。