● 昼に宇都宮駅構内の「いろり庵きらく」でかき揚げそば(420円)を食べてたんですけど。隣に30代と覚しき女性が立っていて,ひとりで,ざるうどん+ミニカツ丼セットを食べていた。
何とはなしに格好良くて,その女性について,ぼくの脳内で勝手にストーリーが作られていった。
● 小学生の娘がいる。夫は頼りないくせに素行が悪いので,数ヵ月前に離婚した。ひとりで子育てをしている。
お金がかかるから,自分が稼がなくてはならない。運よく雇ってもらえて,運送会社でドライバーをしている。
女性なんだから汗をかかないですむ事務がいいなんて言っていたら,今どき仕事なんて見つからない。
ドライバーの仕事は男性に負けないでできる自信はある。けれども,娘をひとりにしておくわけにはいかないから,深夜の勤務は避けたいと思ってる。
長距離の運転は外してもらっているので,稼ぎは男性同僚に比べると少なめになる。それは仕方ない。
心配事は山ほどあるけれど,ウジウジと考えていても仕方ない。目の前の一日一日をしっかり生きることだ。娘も一日一日と大きくなっていくのだし。
楽しみはタマの休みに娘と日帰り旅行に行くこと。お弁当やおやつを用意するのも楽しい。
娘はこれから難しい年齢になっていくんだろうけれど,今はとても可愛らしい。
母親にも色々と助けてもらっているので,今度の誕生日には何か贈ろうと思ってる。
化粧とか洋服とかにはなかなか気が回らないけど,そんなに器量が悪い方ではないと思ってるし,気が回らないなりにそこそこイケてるんじゃないかな。
● という具合だ。まぁ,ありがちなストーリーだよね。ぼくに物語を紡ぎだす才能はないようだ。
それでも,こんなふうにこちらの想像を刺激してくる女性っている。総じて魅力的な女性だ。その魅力に応じて,こちらが作りだすストーリーが違ってくるわけだ。
あとはこちらの好みとの相性がある。ぼくは,ひとりでいる女性に惹かれる。コテコテに化粧しているより,ざっくばらんな感じ。髪はロングよりショート。深窓の令嬢的なのもいいけれど,世間と向き合っている凜とした感じの方がもっといい。
● しかし,さらにその上がいる。気品のある美人ってやつ。これはもう圧倒されて,ストーリーの創作どころではなくなる。そんなものは受け付けないという毅然さを感じてしまう。
ぼくはそういう女性をひとりだけ知っている。リアルの世界では。会ったことのない人(主に芸能界の人)まで入れると,けっこうな数になる。高峰秀子さんなんか典型的にそうだな。
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