● 行くときはガンガン行くけど,あるときバッタリと行かなくなって,そのままになるお店がある。わが家では「天香一」がそうだった。
ひと頃,親子3人でしばしば行った。安くて旨いんだからね。息子は天津丼を好んだ。ぼくは中華丼。
● ヨメも中華丼が好きなようだったんだけど,しばらくしてからここを敬遠するようになった。何かあったのかもしれない。
すると,息子もあまり行きたいと言わなくなった。ぼくにしても「天香一」じゃなきゃいやだというほどではない。
で,ずっと行かないままになった。
● 昼に行くと,ラーメンと丼ものがセットで690円で,しかもそのどちらもが旨いという,ありがたすぎる店。
台湾料理を標榜しているんだけど,たぶん大陸の中国人が来てやっている。しかも,一家族総出でやっている。店が1階にあって,2階が居住部分になっているようだ。
● ダンナが料理を作り,奥さんが運び役とレジ係。小さな女の子が手伝っていることもあった。
たぶんビザを取っているんだろう。せっせと稼いで中国に帰るか,そのまま日本に永住することになるのか。
そのあたりは平和ボケというのか,平穏ボケに首まで使っているぼくには,なかなか想像しにくいところだけど。
● それが,どういうわけか,相方が「天香一」の名前を出して,行ってもいいよと言う。久方ぶりに行ってみた。
今回は息子はいないので,彼の好きな「天津丼」をぼくが注文した。卵を湯葉のように焼いてある。どうすればこういうふうに焼けるんだろ。
麺は台湾ラーメン。満足だ。
● ぼくはガツガツと食べる方だけど,餌を詰めこんでいるという気はしない。ファストフードだと,今のオレって餌を詰めこまれているブロイラーとどこが違うんだろと思うことがあるんだけど,この料理でそういうふうに思うことはない。
● 夜は本格中華料理店にもなるんだと思う。まぁ,ぼく水準の者にとっての「本格」だけどさ。
じつは夜にも一度行ったことがあるんだけど,家族で行ったのでね,飲むのはぼくひとりで,ということはそんなにガブガブ飲むわけにもいかなくて,夜の「天香一」を味わったとは言えないな。
● 僅差が大差というのはどんな世界にもあてはまることだと思う。料理もしかり。
でも,だよ。ここの数倍のお金を取ってここより僅かに旨い料理を出す店はあるんだろうけど,何だかなぁ,その僅差を味わえる舌をこちらが持ちあわせていないんだよな。
だったら,地元の安い中華料理店に行けばいいんだと思うんだよねぇ。わざわざホテルの中華料理店に行くとか,横浜中華街に行くとか,そういうことはしなくていいかなぁ,と。
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