● 右は今日の下野新聞。
「SIMロックは,販売から一定期間経過後に解除することが義務づけられている」といっても,購入者がキャリアのショップに持ちこんで,解除を要求した場合に,それに応じるだけの話だ。大方のユーザーはわざわざそんなことはしないから,SIMロックの解除義務づけといったところで,そんなものは画餅にすぎない。
同じことを中古スマホに対しても適用するといっても,やはり同様の結果になる。
● ロック解除を望む人には望むとおりに対応しているのだから,それで何の問題があるのかとキャリアは言うのかもしれないが,問題だらけだ。
SIMロックの何たるかを知らないユーザーもいるだろう。海外に遊びに行って,自分のスマホが使えなくなることを知って,初めてその問題を認知する人も,けっこうな数いるのじゃなかろうか。
● そうしたユーザーの無理解に便乗している感がありまくりで,はなはだ以上に不愉快だ。腹黒さを感じてしまう。
SIMロック解除のためにわざわざキャリアショップに出向くなんて,忙しい人には時間のムダ。そうしたユーザー感覚に助けられて,キャリアは事実上,SIMロックを継続しているのが現状だろう。
● キャリアが端末メーカーから端末を買い取って,自社製品として販売することには何の問題もない。それに自社の刻印を売って販売するのもかまわない。したければするがいい。iPhone以外なら,これからも可能だろう。
当然,販売時には自社SIMを装着する。あたりまえのことだ。
● しかし,販売時点で端末のSIMロックは解除しておかなければならない。SIMロックをかけている端末を売ってはならない。
なぜ,総務省はそこに踏み込まないのか。総務省がやるべきはそこのところだ。現状では官邸を応援したくなる。
● 逆にいうと,そこだけ徹底すれば,あとは放っておくのがいい。端末価格の割引と通信料の問題,2年しばり,そんなものは放っておいてもよい。
というか,放っておくべきだ。かけ算九九もろくろくできない官僚が,キャリアが長年かかって書きあげた微積分の答案を採点するようなマネをしてはいけない。
● 現在はスマホを持たずに生活していくのは難しい。第一の生活必需品になってしまった。良くも悪くもだ。
そのスマホをめぐるセンターに位置するキャリアに言いたいことは,まぁ,いろいろある。が,彼らの動きは鈍いだろう。っていうか,できれば動きたくないと思っているだろう。
● 端末メーカーがいずれもAppleのように強くなれば,キャリアが端末メーカーの風下に立ち,結果においてSIMフリーがあたりまえになるかもしれない。
が,端末メーカー間の競争が激甚だから,そういう状況にはなかなかならないだろう。
● とすれば,現状でぼくらが取り得る対応はただひとつ。3大キャリアを捨てることしかない。MVNOに移ることだ。そうして,最初からSIMフリーになっている端末を使うことだ。
Googleが開発したAndroidは公開されていて,ライセンス料なして使えるというオープンな仕様なのに,そのAndroidを搭載した端末の使用可能回線が,予めキャリアによって特定されていて,それ以外は使用できないというのでは,マンガにもならない笑い話ではないか。
● 世間で話題になる最新スマホはだいたいキャリアが押さえるから,MVNOだと使えないことが多い。XperiaXZ2もMVNOでは使えない。Galaxy NOTE9 もMVNOでは使えないだろう。外国で買ってくれば別だが。
そういうことはあるにしても,キャリアの腹黒さには断固抵抗しようではないか。
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