2018年7月8日日曜日

2018.07.08 西日本の大雨

● ぼくはホテルで快適快適と浮かれているけれど,西日本ではとんでもないことになっている。

● 昭和61年8月の茂木町の大雨で被害を受けた人の話を聞く機会があった。相当な降りなので,逆川を見に行ったらしい。堤防の上端まであと50cmほどあったので,大丈夫かなと思った,と。
 それが,玄関にひたひたと水が入ってきた。アラっと思ったそうだ。靴をあげなきゃ,と。まだ余裕があった。
 それから床上まで水が来るのは速かったらしい。畳を上げようとしたところ,水が噴きあげて畳を浮かすほどだった。2階までは来なかったので助かった,と。
 あるところから急に速くなるので,逃げようと思っても逃げられない状況になる。どこに逃げればいいのかわからなくなるものだそうだ。

● 今回の四国や九州の大雨は,茂木のそれをはるかに凌ぐだろうから,いわゆる冷静な対応をとることは難しかった(というかできなかった)のではないかと推測する。過去になかった雨量なのだ。なす術がなかったのではないか。
 市役所や役場にしても,避難勧告を出すべき水位に至ったの確認して避難勧告を出しているはずだが,今回に限ってはそれでは遅かったかもしれない。気象庁の警報発令ももっと早く出しておくべきだったということになるだろう。その警報を待って動いたのでは,後手後手に回ることになる。
 しかし,すべては結果論,後出しジャンケンの類だ。

● こういうとき,災害本部の足を一番引っぱるのは報道陣だろう。各社が同じ質問の電話をかけるのではなく,報道陣の窓口を一本化できるといい。こんなときにスクープ合戦をやるバカはいないと思うが。
 朝日なりNHKなりのオレ様がオレ様がというビヘイビアは引っ込めてくれるとありがたい。

● 100年に一度とか,50年に一度とか,そういうことを毎年言っているような気がする。要するに,100年に一度や50年に一度という災害が,毎年この国のどこかで起きている。
 “異常気象←温暖化←化石燃料の燃やしすぎ”という理解でいいのか。いいのだとしたら,化石燃料の使用をやめねば。

● あの福島原発事故でも死亡者はゼロだったのだ。自然災害では国内に限っても,毎年2桁の死亡者が出る。原発より石油の方が危険だということではないか。
 だったら,電力は全部原発でまかなえばいいではないか。風力発電とか太陽光発電は残ってもいいが,火力発電は全廃することを目指す。今は原発を全廃する方向のようだが,これ,逆じゃないのか。

● 活断層の上に乗っている原発がある,と。地震が発生したらどうする,と。
 しかし,東日本大震災の揺れだけだったら,あの騒ぎは起きなかった。津波があったからだ。それでも,結局,死者は出さなかった。無能を極めた菅直人政権下だったにもかかわらず,だ。
 だから,活断層の上にある原発も,たとえ地震があっても,それによって死者が出ることはないと予想することは許されるだろう。

● けれども,活断層の上にあるのは原発だけなのか。新幹線や高速道路は活断層の上を走ってないのか。新幹線が活断層の上を走っているときに大きな地震が発生したら,死者を出さずにすむだろうか。ヘタをすると3桁の死者が出るのではないか。
 とすれば,活断層の上にあるもので,まず撤去すべきは原発ではない。新幹線や高速道路ではないか。脱原発を言う人が,そこに触れないのは不思議だ。

● 活断層の上に人家はないのか。もしあるのだったら,立ち退かせなければイカンじゃないか。耐震性のなさは原子力発電所の比ではないはずだ。
 ところが,聞こえてくるのは活断層が直下を走っているとか,活断層が近いとわかると地価が下がってしまうから,公表するなと住民が言っている,といった話だ。
 なのに,原発は撤去? どうも辻褄が合わないような気がするんだが。

● フランスが原発で作った電気を輸入しつつ,自国では原発拒否に動いているドイツのようなことになってはダメなんじゃないか。日本は島国だから,なりたくてもドイツのようにはなれないわけだが。
 電力は全部原発でまかない,自動車はその電気で走らせる。ガソリン車なぞ使用禁止。JRにも全線電化を義務づける。何だったら,製鉄所にも高炉は認めない。全部,電炉にする。
 そうして温暖化の要因(の少なくともひとつ)を撤去する。エルニーニョだのラニーニャだのが起きにくくなるように努める。

● もっとも,異常気象の原因が化石燃料を燃やすことだとは,学術的には解明されていないらしい。化石燃料など燃やそうが燃やすまいが,地球は温暖化に向かっているのかもしれない。
 さらにいえば,毎年2~3万人の自殺者を出しているんだからね,この国は。だから・・・・・・。

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