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2020年12月3日木曜日

2020.12.03 私の元気は,東京にある-JRのポスター

● 京都は人を選ぶ。東国の人間は高校の修学旅行で初めて京都に行ったという人が多かったのではないかと思うが(ぼくもそうだった),それで京都を好きになって,大学は京都にしようと決める人がいる。こういうのは,彼(彼女)が京都を選んだのではなくて,京都が彼(彼女)を選んだのではないかと思えるのだ。
 京都の大学には行かずとも,その後も京都に足繁く通う人がいる。それもまた,京都に選ばれたからだろう。

● そう感じるのは京都だけだ。沖縄や北海道に移住した人がいたとしても,沖縄が彼を選んだとか,北海道が彼女を選んだという発想にはならない。
 京都が特別。長年にわたって日本の首都であり続けてきたゆえかもしれない。あるいは,ぼくが京都にちょっと臆しているのかもしれない。

● 何度か京都には行っている。けれども,京都に感応しない。自分が京都に選ばれていないからだと思ってしまう。
 世間でも評判の美人の前に立った10代前半の少年のごとくだ。美人は得体の知れないもので,少年は内向して屈折するしかないのだ。

● では,東京はどうか。東京は人を選ばない。東京は来る人に対して開けっぴろげだ。人が東京を好いたり嫌ったりしているだけだ。
 千年の古都に対して,まだ首都になってから150年しか経っていないからか。いや,150年は充分に長い。明治,大正,昭和,平成,令和と五代を閲しているのだ。

● で,ぼくは歳を重ねるごとに東京贔屓になってきた。ニューヨークにもロンドンにもベルリンにもローマにもイスタンブールにもモスクワにもケープタウンにもカイロにもカルカッタにもマニラにもバンコクにもジャカルタにも上海にもウランバートルにもリオデジャネイロにもブエノスアイレスにも行ったことはないけれど,もう行かなくてもいいやと思っている。
 国内も同様で,また行ってみたいと思うようなところは,正直,ない。東京だけでいい。

● 右の社員はJRのポスター。新幹線を使ってね,っていうね。はい,ぼくの元気も東京にあります。新幹線で行くわけじゃないけど。
 東京の何が楽しいのかと言うと,まず歩いていて面白い。銀座には銀座の,日本橋には日本橋の,上野には上野の,山谷には山谷の,それぞれ面白さがある。そこを具体的に言ってみろと言われるとうろたえてしまうのだが,身体が楽しいと言っている。
 名所旧跡や神社仏閣,大小の美術館や博物館,建物など,見るべきものも東京に集中している感がある。ひと通り見るだけでも,全部はとても無理だ。

● ホテルのサービス水準が高い。同じ系列のホテルでも東京と地方ではまるで別だと認識しておく必要がある。ルームキーピングも接客も,競争が厳しいゆえだろうか,東京のホテルは洗練されている。
 何もしない充実をリゾートと呼ぶのであれば,最善のリゾートは東京のホテルで過ごすことだろう。当然,そこにはホテルで働く人たちへの,大げさに言うなら感謝というものが生じることになる。
 目下,コロナ感染の拡大が報じられているが,普通の防御態勢を整えておけば,感染者が増えた減ったは,基本,どうでもいいことだと思っている。東京のホテルで働いている人たちを応援する。宿泊することによって。
 よほど切羽詰まる事態になれば,ホテルも自ら閉鎖して従業員を守るといった対応を取らなければならないかもしれないが,もしそんなことになれば,ほぼこの世の終わりといっていいだろう。

● ついでに申せば,美人も東京に集中している。ように,ぼくには見える。だから,地下鉄に乗るのだって楽しい。眼福に与れる可能性が高いからだ。しばしば与れるからだ。書店に行くのだって楽しい。知的美人に遭遇できる可能性が地方より高いから。
 というわけだ。元気は東京にある。

2018年8月27日月曜日

2018.08.27 京都に行く? 交通費を高いと思うか思わないか

● 東京のホテルに4泊した。上旬にも同じホテルに3泊した。わが家の夏のバカンス(?)はこれがすべて。
 海にも行かないし,テーマパークにも行かない。都内のホテルに入って,入ったらホテルから一歩も出ないでのんびり(ぐうたら)するというのが,老夫婦には一番しっくりくる過ごし方だ。

● いや,じつはもうひとつ,ケチな性分から来ているところがある。この4泊で一人あたりの費用は62,000円だった。1泊平均で15,500円。
 泊まるだけでこの金額だと,うわっ,タケー,となるんだけども,これでオールインクルーシブなのだ。夜のアルコール代も,日に1回は入るサウナの料金も含まれている。

● 京都に新幹線で行くと交通費が2人分で5万円かかる。その交通費を払うのが惜しいと,ぼくは思ってしまう。だったら,その分を浮かせて,浮いた分を東京で使ったほうがいい。
 わが家から東京までは,JRで約2千円で行ける。新幹線など使わない。鈍行列車で行くのだ。自慢じゃないけれど,東京に行くのに東北新幹線を使うという発想は,ぼくにはない。やむを得ない理由によって新幹線を使うことがまったくないわけではないけれども,それはあくまで例外。
 新幹線や飛行機に乗らなければ行けないところには行かなくていいと思っている。老齢とみにそう思うようになった(このあたり,相方はまた別の好みがあるようだ。つまり,彼女は海外にも行きたがる)。

● でも,認識を変えた方がいいのか。右は東京駅で見かけたJR東海のポスター。往復の新幹線と宿泊をセットにしたものがJR東海ツアーズから出ている。
 一番安いAシーズンなら,新・都ホテルに2泊して,東京からの新幹線込みで,28,500円なのだ。2人で約6万円。これなら許容範囲かなぁ。

● ただね,普通に勤めている人は,Aシーズンなんかに行けるはずがないんだよね。最も高いJシーズンだと47,800円になる。2人だと約10万円。
 そのJシーズンでも行けないかもしれない。勤め人が必ず行ける年末年始や黄金週間には催行されないようなのだ。ガクンと値が上がるんだろうから,これはしょうがないね。

● というわけで,やっぱり東京だな。観光も東京の方が面白いと思うし。特に,近代史に焦点が合ってる人には。
 っていうか,京都は人を選ぶよね。京都に呼ばれる人と呼ばれない人がいる。ぼくにしたって,高校の修学旅行以来,京都には何度か行ったことがあるけれど(ただし,2桁には達しない),ついに京都に呼ばれることはなかった。
 何というのか,京都に対して,こちらが勝手に劣等感を作ってしまっている。そういうのも影響しているかも。