2025年5月7日水曜日

2025.05.07 王者の朝食

● ホテルの朝食で第一に指を屈すべきはどこか。
 ぼくの狭い体験からすると,東京ステーションホテルではないかと思う。あの時間帯になぜあれだけの品数をあの水準で用意することができるのか。現代の奇跡のひとつに数えてもいいような気がする。
 プリンス高輪の「パテオ」で供される朝食も好きだ。日本庭園の借景がテンションを上げてくれる。今だと,宿泊客の過半はインバウンドの外国人だが,彼らが嬉しそうにパンを頬ばるのを眺めるのも味わい深いものだ。

● が,一番好きなのをひとつ挙げろと言われれば,ミューザの隣のホテルの朝食ということになる。
 ぼくは和食党なので,朝食も基本,白米主体になる。バイキング方式なので,移り気な気分によって選ぶのだが,東京ステーションホテルとは違って,選べなくて呆然と佇むといったことにはならない。品数がべら棒に多いわけではない。

● 結果,毎回同じような選択になるのだが,右の写真のようなもので,何の変哲もない,いたって普通のおかずと味噌汁でご飯を食べることになる。
 どうです? 普通でしょ。

● ところが,これらの何の変哲もない料理の一つひとつが,何と言うのか,ほどがいいのだ。“ほどがいい” という言い方が適当かどうか。染み染みと旨いと感じるのだ。
 鮭の切り身を焼いたのなんか,どこで食べてもそうそう変わるまいと思うのだが,塩味といい焼き上がりの火の通り方といい,ほどがいいのだ(ま,ぼくはちょっとだけ醤油をつけてしまうんだけどね)。
 だし巻き卵,然り。フワフワすぎず,しっかりしすぎず,誠にどうもほどがいい。

● 王者の朝食とはかくもあらん,と食べるたびに思う。ぼくのような者が食べていいのか。
 ダメだと言われても食べるけれども,ミューザの隣のホテルに泊まる大きな楽しみにこの朝食がある。

● 結局,温泉(?)と朝食だね。このふたつ。朝食だけが良くて,他はダメということは通常はない。
 ビジネスホテルだと,飲食部門は他業者に委託しているところがあって,飲食はいいのに他はどうも,と感じることが皆無ではないにしても,そういうことはまぁまぁない。

● マグロの漬けと大和芋のとろろもある。出川哲朗の実家で作っている海苔もある(いい海苔なんですわ)。
 その海苔を千切ってご飯に敷き,そこに漬けマグロととろろを載せて,丼にするのもここでの慣わしになっている。つまりは,食べすぎることになる。1日2食を厳守しないと,エラいことになりそうだ。

● 〆も決まっていて,ヨーグルトとカットフルーツ。ヨーグルトにかけるソースは,モテ運を増加させるピンク(赤)のイチゴソース。
 いちいち断るのも野暮天だけど,こんなことをしてもモテませんからね。ね。西に黄色で金運アップというのを信じる人はいないと思うんだけども,時々,例外がいるんじゃないかと思ってさ。
 パイナップルも甘くて旨い。基本,手抜きがないと感じる。

● 今日は幸区を歩いて来た。観光のメダマは特にはないエリアだと思う。しいて言えば,多摩川の眺望かな。
 ラゾーナの近くにある女躰神社。女躰大神って,御神体を拝観したくなるね。
 かつての日本人はおおらかで,余計な思考操作を加えなかったのだと考えるのが一番シックリ来ますか? 女躰は即ち神になり得るもの。

● ただし,神として祀り上げられるものと祀り上げるものとでは,祀り上げる方が上位。その出発点において,神より人間の方が上位なんだよね。
 祀り上げた後でも,神って人間の都合で無実の罪を着せられたり,いいように使われたりするからな。

● さて,今日は何を食べるか。いや,王者の朝食を食べてしまっているのだから,もう何でもいいやという気分なのではある。
 結局,昨日と同じカプリチョーザ。昨日は白だったので,今日は赤ワインを飲みましたよ。九条ネギのペペロンチーノ。
 正直に言うと,自分にはサイゼリヤで充分だなと思いながら美味しくいただきましたよ。

● お客さんの中には,若い男女もいる。ある程度まで親しくなった仲なんでしょうね。初デートじゃカプリには来ないでしょ。こなれた仲になってから来るところじゃないですか。そうは言っても,高校生にとってはそれなりにハレの場ではあるんだと思う。
 君たちの仲は結婚に発展することはないだろうけど(あってしまったら,むしろ不幸につながりやすいぞ),何だか羨ましいわ。一度しか通れない道だから。
 がんばれ,若者。今の楽しさも不甲斐なさも,後になれば笑える話になるぞ。今しかできないことを一所懸命にやっておけ。

2025年5月6日火曜日

2025.05.06 川崎温泉

● GWの最終日。川崎に向かっている。今日はホテルの宿泊料がドォンと安くなるんですよ。
 数日,川崎で遊ぶつもり。それができるのが年寄りの特権ですから。ミューザの隣のホテルに投宿。

● チェックインして,さて,どこに行こうか。まず,何か食べよう。何にしようか。
 ラゾーナのカプリチョーザになった。久しぶりだ。カプリチョーザ,美味しいよねぇ。
 イカとツナのサラダの酸味がちょうど良かった。ワインはこれくらいでホンワカ酔える。これが適量。弱くなったよ。けど,飲みに来てるんじゃないからな。

● 温泉にバッタリと行かなくなって約10年。行けば,やっぱ温泉っていいなぁとなるに違いないのだが,足が向かなくなった。
 理由のひとつは,都市部のホテルの風呂が良くなったからだ。ユニットバスは過去のもの。大きめの浴槽に,シャワーブースなどという中途半端なものではなく,洗い場付きがあたりまえになった。

● 身体を拭いてすぐにベッドに寝転がれる。エアコンで身体の粗熱を取るときの気持ち良さ。そうして,サッと都市の雑踏に入って行ける。
 自然もいい,露天風呂からあがって風にあたるのもいい。が,人工装置がダメだとは思わない。

● で,ぼくが最も好きな浴槽がミューザの隣のホテルのもの。入浴剤を入れれば,そこは即ち川崎温泉。ぼくはあまり使わないのだが,レインシャワーもあるぞ。
 ま,ぼくがあまり自然を重視しないのは,売るほど自然が溢れるところで育ったせいもあると思うのだが。


2025年4月24日木曜日

2025.04.24 名探偵コナン スタンプラリー

● けっこう本格的なスタンプラリーですな。「劇場版 名探偵コナン 隻眼の残像」が4月18日に公開されることを記念してのものらしい。
 映画の舞台が信州なので,首都圏エリアと信州エリアにスタンプを置いている。

● 具体的には,新宿,池袋,東京などの首都圏27駅。それと映画の舞台である長野駅。
 やってみますかな。やりませんな。スタンプを押すためだけに長野までは行けませんよ。

● 品川駅のスタンプはこちらでぇす。毛利蘭でぇす。人気があるんだろうか。スタンプは4つ置かれていた。
 でね,スタンプを押しに来てるのが妙齢の女性ばかりなんですよ。夜に来たときも,やはり妙齢のお嬢さんがひとりでスタンプを押しに来ていた。

● こういうのって,子供とオッサンってのが通り相場じゃないですか。女性もこういうことをするんだと思ってね。
 なぜ? コナンだからですか? 彼女たちにとっては,これも推し活なんですかねぇ。

2025年4月16日水曜日

2025.04.16 脳ドッグ

● 脳ドッグを受けてきた。10数年前に一度受けたことがあるんで,今回が二度目。
 父親が何度か脳梗塞をやっているのでね。こういうのって,遺伝もあるんだろうし。

● 年齢相応の血管ですな,歳相応に動脈硬化が進んでますわ,とのことでした。特段の所見はなし。
 ヤレヤレですわ。年齢相応なら上出来じゃないですか。

● 脳ドッグでも脳を MRI で観るだけではなく採血も採尿もするし,血圧も測るんですわ。自分で器械で測るんだけど,ぼくの血圧ときたら193-98だったんですよ。何じゃ,これは。
 どうも器械だと高めに出るようなんですな。スタッフに測ってもらったら 148-76 でした。それでも充分に高いんだけど,50くらいの違いが出るんですよ。出すぎでしょ。

● ちなみに,人間ドッグを最後に受けたのは2019年でね。血糖値は治療が必要なレベルと言われましたよ。
 あと,肝硬変の疑い。他にも色々あったけれども,大きなのはこの二つ。

● で,まぁ,治療に入ったわけですよ。まず肝硬変から調べましょうってんで,何回も検査をされて,肝硬変の疑いは晴れたんですよ。
 次は糖尿ねってところでコロナになったわけです。感染の危険が最も高いのは医療機関の待合室じゃないですか。当然,通院停止ですわ。

● その後,人間ドックは受けたことがありません。ずっと食べたいものを食べたいだけ食べる生活を続けて今日に至るわけですよ。
 血糖値はどんな数値になってますかねぇ。糖尿もわが家の遺伝子に組み込まれてます。通知が届くのが楽しみですわ。今回は脳ドックだったので,こういうのは後回しになるんです。それで全然いいと思います。

● 数値がどうあれ,人間ドックはこれからも受けません。病院にも行きません。
 200以下なら放置しますわ。いや,200を超えていても放置だな。

● ところで。MRI の検査も10数年前と比べると,ずいぶん楽になってました。ストレスが少なくなってましたわ。この分野もずいぶん進歩してるんですね。
 面白かったのは頸動脈のエコー検査でね。検査中に画像が見えるわけですね。その画像の中に大銀河星団があったり,太陽からコロナが噴出しているようだったり,長大なトンネルがどこまでも続いていたりするんですよ。近未来的な感じが面白かったです。

● っていうか,これ,自分の頸動脈なわけですよ。自分の中に大銀河星団があるのか。自分の中に大宇宙がある。
 何だか,神妙な気分になってきました。ミクロコスモスという言葉があるじゃないですか。そのミクロコスモスを視覚的に確認したような気分になったと言いますかね。何年後かに,また脳ドッグを受けてみたいです。

2025年4月14日月曜日

2025.04.14 YouTube はテレビの轍を踏むのか

● テレビを見なくなって10数年になる。テレビの何が嫌かというと,針小棒大的というか,何でもオオゴトにしたがるところだ。どうでもいいことをさも大事なことのように言う。
 これはニュースやワイドショーのことだ。ドラマやスポーツ中継は関係ない。関係はないのだが,オオゴト主義に我慢できなくなるとドラマもスポーツ中継も見なくなった。

● 最近,YouTube もそうなっていないか。つっても,ぼくは旅系 YouTuber の動画しか見ないのだけど,スーツ君やドスコイさんの成功を見て,真似するやつが雨後の筍のように現れた。
 後発組はセンセーショナルな表現に走りがちな印象ね。そうならざるを得ないのもわからんではないんだけども,そうなるとスーツ君やドスコイさんのも含めて,YouTube はもういいかと思ってしまう。悪貨は良貨を道連れにする。

● YouTuber という職業自体の賞味期限が切れるのは,意外に早いのかもしれないね。単純に情報を取るだけなら,動画よりもテキストの方が圧倒的に効率がいいのだから,動画はエンタテイメントにもなっていなければならない。
 旅系はそれをやりやすいのは確かだ。旅そのものがエンタテイメントでもある。伝達媒体として動画が適してもいる。

● が,同じ素材を使った動画が溢れるようになると,しかもオオゴト主義のものが増えてくると,場の空気感が変わってくるというかなぁ。
 テレビと違って,YouTube はコンテンツが自動的にストックされる。ストックの溜まり方の速度がハンパない。視聴する側がいったん飽きに向かうと,一気に飽きてしまうことになるかもだな。

● スーツ君やドスコイさんにしても,ウカウカとはしていられない。今のうちに地盤を固めておかなければ。
 そんなことは百も承知二百も合点で,これからどうすればいいのかを必死に考えているだろうし,考えを行動にも移しているのだと思う。それでも YouTuber として生き残るのは,並大抵のことじゃないような気がする。

2025年4月13日日曜日

2025.04.13 今年のソメイヨシノ

● 4月2日
 東京は五分咲きだったが,北関東の田んぼの村ではようやくほころび始めたところ。
 見ようによっては一番趣がある。清楚。これから爛熟に向かうのだな。

● 4月4日
 だいぶ開いて来ました。四分咲きくらいですかね。なかなかですよ。

● 4月5日
 地元の図書館の一本桜。あとちょっとで満開ですかねぇ。一本桜で日当りがいいのかな。開きが早ような気がする。
 ここは,おそらく,小学校の敷地だったんでしょうかね。

● 4月11日
 満開を過ぎて爛熟の域に入った。人を狂わせる,酩酊させる。ソメイヨシノだけの,年に数日間だけの,特別ボーナスだな。
 むしろ,これは迷惑か。狂わせられるもん。

● 4月13日
 北関東の田んぼの村でも,雨。そろそろ葉桜への道を。
 短い花の一生と言っても,毎年これを繰り返すわけだ。桜の一生は,人の人生よりもはるかに長いわけですよね。

2025年4月12日土曜日

2025.04.12 宇都宮で豪遊(?)

● サイゼに行ってみたくなった。青豆とミネストローネで白ワインを飲もうかな,なんちって。
 リュウジさんの YouTube にサイゼの使い方(?)を指南する動画があるじゃないですか。豆にチーズをどっさり載せて,黒胡椒をこれでもかというほどかけて食べるのが旨そうでねぇ。やってみたいと思ったんですよ。

● いや,最高でした。ワインがいくらでも飲める。500ml ほど飲んだかなぁ。
 最強の居酒屋ですよ。最安の居酒屋でもあります。凄いぞ,サイゼ。

● どうすればこの価格でこれだけのものを出せるのかはわからないけれども,サイゼがあれば生きていけるという安心感を与えてくれるじゃないですか。セイフティネットじゃないけれども,千数百円あれば豪遊感を味わえる。
 ぼくは行ったことがないのでわからないんだけれども,少々敷居の高いイタリアンレストランと比べても,そんなに遜色あるとは思えないんですよ。これで充分じゃありません?

● 外に出たら雨になっていた。いや,降り出しそうな雲行きになっていた。まもなく降ってきた。けっこうな降り。
 傘はない。この雨の中を帰るのは億劫だ。けっこう酔っているしな。ええぃ,宇都宮に泊まってしまえ。
 というわけで,「リッチモンド・アネックス宇都宮駅前」に投宿。1328号室。近く改修工事に入る。再開は8月になるようだ。

● そのまま爆睡モードに入っちゃいました。起きたのは20時。5時間くらい寝たのか。寝不足だったわけじゃないんですけどねぇ。昼間の酔いは効くんですかねぇ。
 20時から鯛茶漬けのサービスがある。同じものが朝食にも出るんだけども,こういうのって何だか嬉しいよね。

● 5時間も寝て元気になっちゃった。宇都宮テラスの日高屋。肉野菜炒めとかバクダン炒めとかは浮気の対象。結局はニラレバ炒めが心の故郷。ホッとするわ。
 汁なしラーメンを初めて食べた。日高屋は炒めものを肴に酒を飲むところと心得ているので,麺を食べるのはたぶん2回目。汁なしラーメンは,でも旨かったッス。

● 宇都宮テラスは賑わっている。賑わいははっきり西口から東口に移った感がある。
 できた当初,トナリエや駅ビルから客を奪うどころか,早々に撤退するテナントが続出して,商業施設として保たないんじゃないかと思ってたんですよ。
 ところが,さにあらず。LRT が予想を超えて歓迎された。が,LRT 効果だけで説明できるかといえば,そうではない(と思う)。飲食施設に人が入っている。ちょうどツボにはまる飲食店が入ってくれたってことですかね。ぼく的にはその代表が日高屋ってそとになるんだけどね。

● ちょっと駅周辺を散歩。田川沿いの枝垂れ桜。夜桜もいいけど,桜はやはり昼間,空の青さとの対比で映えるものでしょうかねぇ。
 西口の方にもラーメン店だの居酒屋だのがある。チェーン店と違って入るには少しだけ踏ん切りが必要な感じ。でも,どこもお客さんは入っている。宇都宮,なかなか凄いじゃないか。

● 一夜明けて,リッチモンド・アネックスの朝食。鯛茶漬けを朝食でも食べられる。でもって,これが頭抜けて旨い気がする。
 佐野ラーメンも作ってくれる。佐野ラーメンは佐野まで食べに行ってくだぁさい。ニラそばもあり。これもね,鹿沼まで食べに行ってくだぁさい。
 デザート。黒ごまプリン,美味なるべし。
 リッチモンドは盛岡と仙台でも泊まったことがある。朝食が充実してますよねぇ。

● 田川の枝垂れ桜,昼間はこんな感じです。今日まで宮桜祭なんですな。宇都宮共和大学が主催しているらしい。
 川沿いにいくつかの屋台が出てます。賑わうのは,当然,夜になるわけね。静かさを好む人は昼に来るべし。
 ただし,清楚に控えめに咲いているから,ソメイヨシノのように人を狂わせるような妖しい風情はない。

● かれこれ30分ほど,ベンチに座ってボーッとしてた。気持ちのいい4月の中旬。
 新入社員の皆さんにとっては,桜は憂鬱の象徴になってるかもしれませんねぇ。残るか退くか。悩んでる人も多いんじゃないかと思いますけどね。どちらを選べばいいのか。軽々なことは言えませんねぇ。

● さほど空腹ではなかったんですけどね。テンションを上げなきゃ。そういうときは「すし華亭」。
 まず,センベロ。付属の酒は惣誉でぇす。この千円はお値打ちですよ。ガッとテンションが上がりましたよ。
 セリの天ぷらでさらに1合半ほど飲んじまいました。青森八仙のあと,惣誉を追加。

● 栃木の地酒なら惣誉ですかねぇ。あまり地酒にこだわるタイプではないと,自分では思ってるんですけどね。
 惣誉は,奇を衒わず,軽佻浮薄に走らず,という印象がありますよ。一発狙いはしない,と言いますかね。

● 北海道のウニ3種盛り。豪華でしょ。テンション,上がりまくるでしょ。
 生クジラ。臭みなんかないんですよ。馬刺しを喰ってるような感じですかねぇ。あと,ニンニクの芽に梅肉を載せたものね。いや,テンション上がりました。

● 問題は,帰宅後にドサッと下がってしまうことね。上がったまんまでいてくれればいいんだけれども,そうは問屋が卸してくれませんわねぇ。